まず、「名詞」には「数えられる名詞」と「数えられない名詞」の2種類がある、ということを頭に入れましょう。

日本語では、「数えられる名詞」と「数えられない名詞」を意識的に区別するようなことはないかもしれません。

しかし、英語では、1つ1つの名詞に対し、「これは数えられる」あるいは「これは数えられない」のように区別していくのです。

「数えられる名詞」のことを「可算名詞」と言います。

逆に、「数えられない名詞」のことを「不可算名詞」と言います。

 

さらに、名詞には、「単数形」と「複数形」という区別の仕方もあります。

「可算名詞」は、それを数えた時に「1つ」だったならば「単数形」という形で表現され、「2つ以上」だったならば「複数形」という形で表現されます。

つまり、「可算名詞」には「単数形」と「複数形」の2つがある、ということになります。

「不可算名詞」は「1つ、2つ、…」というように数えていくことができませんので、「複数形」にはなりません。

 

さて、英語で文を作ろうとする時には、たいてい「名詞」が使われます。

作ろうとする文において、その名詞が「可算名詞」であり、さらに「単数」だった場合には、その名詞の前に「a」や「an」という言葉がつくことがあります。

「a」や「an」のことを「不定冠詞」と呼ぶのですが、呼び名はともかく、どういう時に「a」や「an」がつくのか、疑問に思った人もいるのではないでしょうか?

「a」や「an」といった不定冠詞は、「ある1つの〜」というような意味を持っています。

例えば、次のような文があったとします。

I  have   a   pen .「私はある1つのペンを持っています。」

この文での「a」というのは、その後ろに置かれている「pen」という言葉に対し、「ある1つの〜」という意味を持たせているということになります。

「pen(ペン)」というモノは、世界中にたくさんありますね。

この文では「私はペンを持っています。」ということを伝えたいわけですが、「私は世界中の全てのペンを持っている」ということを言いたいわけではありません。

「私は、世界中にたくさんあるペンの中の、ある1つのペンを持っているのです。」ということを伝えたいわけです。

「世界中にたくさんある中の、ある1つ」ということを言い表すような時に「a」または「an」という不定冠詞を名詞の前につけるのです。

ちなみに、「a」と「an」は、意味としては全く同じです。

ただし、「a」や「an」のすぐ後ろに続く言葉が、「ア、イ、ウ、エ、オ」のいずれか(母音)の発音となっている場合には、「a」ではなく「an」が使われます。

例: I  have   an    apple .「私はある1つのリンゴを持っています。」

多くの場合、「a」や「an」は、いちいち「ある1つの」という日本語には訳されません。

「I have a pen.」ならば「私はペンを持っています。」となりますし、
「I have an apple.」ならば「私はリンゴを持っています。」となります。

「a」や「an」は日本語として認識されにくい言葉ですが、英語では頻繁に使われる重要な言葉なのです。

 

さて、次回は「a」や「an」を使った別の表現をもう少し見てみましょう。

 

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