日本語では「カタカナ」で表示されながら、そのままでは「英単語」として認識されない言葉があります。

それをご紹介していくシリーズです。
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390:「オリジナル」

「オリジナル」というのは、「複製されたもの」や「修正されて作り直されたもの」などに対し、「その元となった最初のもの」という意味の言葉ですね。

これは、英語としてそのままカタカナで発音しても通じる可能性もありますが、通じない可能性もあります。

さあ、今日も一緒に勉強しましょう!

 

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「オリジナル」は、英語では「original」というスペルで書かれます。

「original」の発音記号は[ərídʒənl]です。

これを敢えてカタカナで表記するなら「オリィヂヌゥ」のようになります。

一つずつ説明します。

まず、日本人が発する「カタカナ発音」との一番の違いは「アクセントの位置」です。

日本語では、最初の「オ」が低く、「リジナル」がずっと高く発音されるのが一般的だろうと思います。

しかし英語の場合は、[rí]の部分にアクセントが置かれるのため、この部分だけが「高く、強く」発音され、ここ以外の部分は全て「低く、弱く」発音されるのです。

次に、日本人が「ジ」と発音している部分は、「口の中の天井(上顎)のへこみ」と「上の前歯」の間辺りのところに「舌先」をつけた状態から発音し始めなくてはなりません。

発音記号を見ると、日本語の「ジ」に当たる部分の子音は[dʒ]となっています。ここには[d]の記号が含まれるので、つまりは「ダ行」を発音する際に舌先が上顎につくのと同じように発音されるのです。

「シャ行(シャ、シュ、ショ)」を発音すれば「舌先はどこにも触れない」ことが分かると思いますが、「チャ行(チャ、チュ、チョ)」を発音すれば「舌先が上顎につく」のが分かりますね。

[dʒ]の発音は、言うなれば「チャ行」を濁らせた音となるため、舌先を上顎につけた状態で発音する、ということになります。

今回の単語の場合は、「チ」という音に近い感じで「ヂ」と発音すると良いでしょう。

最後に、単語の語尾にある「nal」の発音部分です。

ここは、「ナル」と発音したくなるかもしれませんが、英語ではそういう発音にはなりません。

発音記号を見ると、ここは[nl]という記号になっています。

[n]だけを単独で発音するならば、「ナ行」の音、つまり「ナ、ニ、ヌ、ネ、ノ」を発音する際に舌先が上顎につく場所を確認し、まずはそこに舌先をつけっぱなしにします。

「ナ」という音を日本語として出そうとする時に自然に舌先が触れるところに、舌先をつけっぱなしにする、ということです。

そして、その状態のまま、「鼻」と「のど」の両方から「ン〜」という音をだすのです。これが「n」の音です。

実は、[l]の音もこれにとても似ていて、違いがあるとすれば、[n]の発音の仕方を基本にしたまま「鼻」への音の伝わり方をほとんどゼロにすれば良いのです。

舌先の触れ方が、[n]よりも[l]の方が細くなる(触れている点が小さくなる)という違いはありますが、基本的には[l]と[n]の発音の仕方はとてもよく似ているのです。

そうすると、[l]というのは、日本語では「ラ行」の音に当たるのですが、[l]だけが単独で発音される場合には、舌先を上顎につけっぱなしにしたまま「ウゥ〜」という音を出すということになり、決して「ル」という音にはなりません。

そして、[n]と[l]が語尾で合体して終わる時には、「ヌゥ」ような感じの音になるのですが、ただし、あくまでも舌先は上顎につけっぱなしにしておく、という点に注意が必要です。

是非覚えておいてくださいね。
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さあ、いかがでしたか?
またランダムでお届けしますので、次回をどうぞお楽しみに!

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