「賢い人」は、パッと見て「法則がなさそうだ」と思われることに対しても、「こんな法則がある」ということを発見します。

つまり、賢い人は「見えない法則を探る」のが上手いということです。

目の前に「現象A」というものがあり、誰の目にもそれが見えているとします。

そして、「現象Aを生み出したきっかけ」というものがあったとします。

あるいは「現象Aから生み出される結果」というものがあったとしましょう。

賢い人は、「因果関係」というものを考えることによって、「きっかけ→現象A→結果」というものを頭の中でつなげて考えていきます。

「きっかけ」となるものは1つであるとは限りませんし、また「結果」となるものも1つであるとは限りません。

「複数の可能性」を疑いながら、「現象A」というものを中心にして、頭の中でたくさんの「つながり」を見いだしていきます。

そういうことをしているうちに、それらの「つながり」の中に「法則」が発見できる場合があります。

賢い人は、そうやって頭の中で「法則」を発見したならば、今度は、その法則の仮説が正しいかどうか、「別の現象B」に当てはめて考えていきます。

「別の現象B」に当てはめて考えたり、実際に試したりしながら、法則の仮説が正しいということが分かれば、「法則が見えた」ということになります。

一見、「法則」などというものが見えないようなことであっても、賢い人は、「見えない法則」を発見しようとします。

そして、「法則」を発見したら、その法則を使って、これから先の未来のことを予測したり、あるいは過去から現在への経緯を予測したりすることができるようになります。

このように書くと「すごいことをやっているなぁ」と思うかもしれませんが、「法則」なんてものは、普段の日常の中にたくさんあふれています。

頭を使い、「見つけよう」とすれば見つかるはずの「法則」に気がつかずに生きている、ということは誰にでもよくあります。

賢い人は、そういう「見えない法則」を見つけようとし、実際にたくさんの法則を見つけながら生きているのでしょう。

普段の生活に隠れている法則を探してみる。

そういう意識を保つことが、賢い人になっていくためには必要なのだろうと思います。

<続く>