まず、「疑問詞」を使った疑問文を考えていく時に、「文の要素」というものを理解する必要があります。

英語では、以下の5つの文の要素に分かれます。

1. 述語動詞(V)
2. 主語(S)
3. 目的語(O)
4. 補語(C)
5. 修飾部分(M)

「述語動詞」というのは、文の「結論」を「述べる」部分となっている「動詞」のことです。

日本語の場合、「述語」は必ずしも「動詞」であるとは限りませんが、英語では「述語」は常に「動詞」なので、「述語動詞」という名前で呼ばれます。

例えば、「私は毎日駅まで歩きます。」という文ならば、「歩きます」が述語動詞ということになります。

あるいは、「私は毎日駅まで歩くために早起きをします。」という文ならば「早起きをします」が「述語動詞」ということになるのです。

この文の「歩くために」の部分に含まれている「歩く」は、「品詞」で言えば「動詞」と言えますが、「文の結論を述べている」というわけではありませんね。よって、「歩くために」という表現の中の「歩く」というのは「述語動詞ではない」ということになるのです。

続いて「主語」です。

「主語」は、「述語動詞」の「動作」を「行う人やモノ」のことです。

「私は毎日駅まで歩きます。」という文ならば、「歩く」のは誰か、と考えてみると「私」だとわかりますので、「私」が主語ということになるのです。

「主語」は、日本語では「〜は」や「〜が」で表される部分と言えます。

 

続いて「目的語」。

「目的語」というのは、「述語動詞」の「動作」が「行われる人やもの」のことです。

例えば、「私は犬をだっこした。」という文ならば、「だっこする」という動作を行ったのは「私」なので、「私」は「主語」といえますが、「犬」の方から考えてみると、「犬」は「だっこされる」という立場であることが分かりますね。

つまり、この文では「犬」という言葉は「目的語」であると言えるのです。

何かしらの動作があり、その動作が「行われる人やモノ」のことを「目的語」という言うのです。

 

続いて「補語」。

「補語」というのは、簡単に言えば、「主語とイコールの関係になっている言葉」のことです。
もう少し先の文法に進むと、「目的語とイコールの関係になっている言葉」もまた補語である、ということを学習するのですが、今はとりあえず「主語とイコールの関係になっている言葉」のことを補語という、と覚えておくと良いでしょう。

例えば、「私の兄は警察官です。」という文を考えた時、「私の兄」と「警察官」の2つの言葉が「イコール」の関係で結ばれているということが分かりますね。

「私の兄」という言葉は「主語」であると言えますので、それとイコールの関係となっている「警察官」という言葉は「補語」であると言えるのです。

「私の兄=警察官」というように、「○○=△△」というような形の文において、後ろの方の「△△」に当たる部分のことを「補語」と呼ぶわけです。

 

最後に「修飾部分」。

これは、以前も「形容詞」や「副詞」のところでも説明しましたが、同じ文の中で、ある言葉が別の言葉の「意味の範囲を狭くする」という働きをすることがあります。

例えば、「彼女は黒いネコを飼っている。」という文があったとします。この文の「黒い」という部分がなければ、「彼女はネコを飼っている。」となるわけですが、ここに「黒い」という言葉が入り込むことで、「ネコはネコでも、どんなネコでも良いわけではない、黒いネコでなくてはならない」というように、「ネコの意味の範囲」が狭められています。

このように「黒い」という言葉は「ネコ」という言葉の意味の範囲を狭くしていると考えられるので、「黒い」は「ネコ」を「修飾している」と言えるです。

文の中で、他の言葉を「修飾」している部分のことを「修飾部分」と言います。

 

さて、駆け足で「文の要素」について説明しましたが、まずはそういう分類があるんだな、ということをぼんやりと頭の中に入れておけば良いでしょう。

この分類があることによって、「疑問詞」を使った疑問文の作り方が、よく分かるようになります。

 

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