「助ける」「手伝う」は、英語では「help」「assist」「aid」「save」「rescue」という語で表現されます。

「help」は、「直接的に手を貸す」の意味で使われます。また「help」の目的語としては、通例「人」を表す言葉が置かれます。日本語で考えて「宿題を手伝う」などのように「人以外のこと」について述べるような場合でも、まずは「help+人」という形で「人」を目的語として置き、その後ろに「with+事柄(助ける内容)」を置くようにすると良いでしょう。

例1: You should help your mother once in a while.
「あなたは時にはあなたのお母さんを手伝うべきだ。」
(目的語に「人」が置かれている。)

例2: My father helped me with my homework last night.
「僕の父は昨夜僕の宿題を手伝ってくれた。」
(目的語に「人」が置かれ、その後ろに「手伝う内容」が「with+名詞」という形で置かれている。)

さらに、「人が〜するのを助ける(手伝う)」というように「人の動作」に対して述べる場合は、「help+人+動詞の原形」という形が一般的に使われます。「動詞の原形」の部分が「to不定詞(to+動詞の原形)」の形になることもありますが、「help」が受動態となる場合を除いて、多くの場合「動詞の原形」が使われます。

例3:  I helped my father wash his car the next morning.
「その翌朝、僕は父が彼の車を洗うのを手伝った。」
(目的語に「人」が置かれ、その後ろに「手伝う内容」が「動詞の原形」という形で置かれている。)

 

「assist」は、「間接的に手を貸す」という意味で使われます。「間接的」ということは「補助的」ということであり、手を貸す者が主体となって事を進めるわけではないということです。むしろ手を貸してもらう者が主体となって事を進め、手を貸す者はあくまでも「その補助をする」という場合に「assist」という言葉が使われるのです。このことから、「助ける側」と「助けられる側」の意識的な距離感は「assist」の方が「help」よりも遠く感じられ、「assist」には「淡々と手伝う」や「事務的に手伝う」という意味合いが含まれます。またそのようなイメージから、「assist」は「冷静なプロの仕事」として手伝うという場合に使われる傾向があります。

 

「aid」は堅い言葉で、通例「財政的に助ける」あるいは「医療の目的として助ける」の意味で使われます。従って、「aid」は「国家レベルで財政援助をする」のような場面で使われたり、あるいは名詞として「医療の補助器具」の意味合いで使われたりします。

 

「save」「rescue」は、どちらも「救い出す」という意味で使われます。「save」は「safe」の動詞形で、「安全な状態にする」という意味となりますが、「rescue」は「危機的な状況から外に出す」という意味となります。「rescue」は「外に出す」ことが目的なので、そのことによって「安全な状態になったかどうか」までは確約しないこともあります。一方「save」ということをしたならば、それは「安全な状態になった」ということまで言い表すことができます。

例4: Oh, you’ve saved my life!
「ああ、あなたは私の命を救ってくれました!」
(「命が安全な状態になった」ということから「save」が使われている。)

例5: The young man ran into the burning building to rescue his dog.
「その若い男は彼の犬を救い出すためにその燃えさかる建物の中に走っていった。」
(「危機的な状況から外に出す」ということに重点が置かれているので「rescue」が使われている。)