「(乗り物に)乗る」は、英語では「get on」「board」「get in」「take」「ride」「be」などのように表現されます。
「get on」は、 主に電車やバスや飛行機など、「立ったまま乗り込む」ことができるような乗り物に乗る場合に使われます。イメージとしては「板の上に乗る」という感じで、比較的「大きい乗り物」に対して使われます。
「board」もまた、「板の上に乗る」というイメージで「乗り込む」という意味で使われます。元々「board」は名詞の「板」という意味なので、これが動詞となって「板の上に乗る=乗り物に立ったまま乗り込む」という意味を持つようになったと言えます。ただ、「get on」が日常的によく使われる表現であるのに対し、「board」はいささか堅い表現という印象があります。
また、「get on」に関しては、「路線」が決まっている乗り物」について、「その線上」がイメージされるために「on」という言葉が使われるという解釈もあります。ただし、「get on」には「乗り込むという動作」に焦点が当てられているイメージがあるため、「選択肢として選ぶ」という意味の「take」とは異なります。
「get in」は、乗用車や小型ボートなど、「足を曲げたり、身体をかがめたりして乗り込む」ような乗り物に乗るという場合に使われます。イメージとしては「内部に入り込む」という感じで、比較的「小さな乗り物」に対して使われます。「get in」も「get on」と同様、「乗り込むという動作」に焦点が当てられているため、「選択肢として選ぶ」という意味の「take」とは異なります。
「take」は、元々「目の前に選択肢が与えられている」という前提で、主語となる者が「自らの自由意志によって手を伸ばして取る」という意味を持つ言葉です。これが「乗る」の意味になる場合、それは「複数の交通機関の選択肢」が与えられている中から「選んで乗る」ということになります。例えば、「タクシー」「電車」「バス」などの複数の選択肢が考えられる中から「タクシーに乗る」という場合には「take a taxi」と表現することができます。あるいは「いくつかの鉄道路線がある」という状況において、「複数の路線の中から○○線を選んで乗る」と言いたい場合にも「take」が使われます。
「複数の選択肢から選んで乗る」という意味の「take」に対して、「乗り込むという動作」のことを表したい場合には、上述したように「get on」「board」「get in」などが使われます。
「ride」は、バイクや自転車や馬など、主に「またがって乗る」ようなものに対して使われます。またがって乗る以外の乗り物に対しても「ride」が使われることもありますが、その使用頻度はあまり高くありません。ただ、「ジェットコースター」などの特殊な乗り物について「乗る」という場合に「ride」が使われることもあります。
また、「ride」は名詞として使われることもあり、その場合は「人を車に乗せること」という意味で使われます。
「be」は、元々「存在」の意味を持つ動詞ですが、「ジェットコースター」などの特殊な乗り物に対して、「経験」として「乗ったことがある」と表現する場合に「have been on 〜」の形で使われます。