まず、くどいようですが、以下の英文を改めて見てみましょう。
He is the boy who saved my life.
この英文の真ん中にある「who」は「関係代名詞」です。
前回も説明しましたが、関係代名詞には、「関係代名詞+その後ろに続いている部分」を「1つのかたまり」にする働きがあります。
そして、「関係代名詞+その後ろに続いている部分」の中には、必ず「主語+述語動詞」となっている部分が含まれます。
この文では、「who saved my life」という部分が「1つのかたまり」となっていて、「who」と「saved」の2つが「主語」と「述語動詞」という関係になっています。
「whoが主語となっている」ということについては今はさておき、この「who saved my life」の部分が1つのかたまりとなっている、ということをしっかりと理解することがまずは大切です。
そして、「関係代名詞+その後ろに続いている部分」は、「関係代名詞の前に置かれた名詞を修飾する」という働きをします。
と、ここまで書いたところで、私は前回、とても大事なことをお伝えするのを忘れていました。
「関係代名詞そのもの」は、基本的には「日本語には訳されない」のです。
「日本語に訳されない」というのは、つまり、日本語には関係代名詞にあたる「概念そのものがない」ということです。
日本語の概念として存在するものであれば、「英語から日本語へ」の置き換えをすれば良いのですが、そもそもそういう「概念」が日本語で存在しないとなると、「英語から日本語へ」という単なる置き換えができなくなってしまいます。
英語から日本語への単なる置き換えができない、という点こそが、関係代名詞の「難しさ」と言えるでしょう。
少し話はそれましたが、とにかく、「関係代名詞そのものは日本語に訳されない」ということをしっかりと頭に入れておきましょう。
では、再び例文を見てみましょう。
He is the boy who saved my life.
この文では、「who saved my life」の部分が「1つのかたまり」となっており、「who」そのものは日本語には訳されませんので、「who saved my life」の部分を日本語に訳すと「私の命を救った」ということになります。
そして、関係代名詞から始まっているかたまり「who saved my life」の部分は、前の名詞「boy」を修飾していることになります。
一方、関係代名詞よりも前の部分「He is the boy」を日本語に訳すと、「彼がその少年である」となります。
この「少年」という言葉が、「私の命を救った」という部分によって修飾されるので、「「私の命を救った」という部分が、「少年」の前に入り込むことになります。
そうなると、「He is the boy who saved my life.」の全体を日本語に訳すと以下のようになります。
『彼が私の命を救った(その)少年である。』
「その」という部分は、日本語に訳しても訳さなくてもどちらでも良いでしょう。
大事なことは、「関係代名詞+その後ろに続いている部分」が「関係代名詞の前に置かれた名詞を修飾する」という働きをしている、ということをしっかりと理解することです。
まずは、関係代名詞が使われた「英文」を使って、それを「日本語に訳す」というところから練習すると良いでしょう。
次回は練習問題をいくつか出してみますね。
どうぞお楽しみに!