さあ、今日も学校英語にもの申すのコーナー、行ってみましょう!
「自動詞と他動詞の区別の仕方」について、学校ではどのように説明されているでしょうか?
『目的語を取る動詞が他動詞で、目的語を取らない動詞が自動詞だよ。』
たぶん、こんな感じの説明で流してしまう英語教師はたくさんいると思います。
前回までの話をまとめると、自動詞と他動詞の区別の仕方は、「日本語」と「英語」で異なる、というのが私の主張です。
以下、まとめてみますね。
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■自動詞と他動詞の区別(「日本語」の場合)
目的語をつけて言うことが「可能」な動詞が他動詞で、目的語をつけて言うことが「不可能」な動詞が自動詞です。
例:食べる→他動詞
寝る→自動詞
寝かす→他動詞
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■自動詞と他動詞の区別(「英語」の場合)
英文の中において、「目的語を持って」機能している動詞は他動詞で、「目的語を持たず」に機能している動詞は自動詞です。
例: I eat a banana every morning.→「eat」は他動詞。
I eat out very often.→「eat」は自動詞。
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いかがでしょうか?
日本語の場合は「動詞1語」のみで判断することができますが、英語の場合は「実際に文に入れてみる」ということをしてようやく判断することができるのです。
つまり、「日本語は形で判断する」と言えるのに対し、「英語は働きで判断する」ということです。
「形」で判断する日本語。
「働き」で判断する英語。
たぶん、こういう傾向は、日本人の「民族性」というか、「国民性」というか、私たちの物事の捉え方や考え方にも通じる部分があるのではないでしょうか。
「形」さえ合っていれば認められる。
逆に言えば、いくら「働き」が合っていても、「形」が合っていなければ認められない、ということ。
しかし、英語圏の文化では、「形」が合っていなくても、「働き」さえ合っていれば認められるのです。
時々、文法を勉強しているのに、まるでその言語を操る「民族」などの性格と通じる部分があるような気がして、なんとも興味深く感じてしまうことがあります。
「形」で判別する日本語と、「働き」で判別する英語。
どちらが良いとか悪いとかではなく、そういう違いがあるものなんだ、と思うだけで面白いな~と思います。
さて、次回は、もう1回だけ、英語における自動詞と他動詞の区別についてご紹介します。
どうぞお楽しみに!
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