日本語では「カタカナ」で表示されながら、そのままでは「英単語」として認識されない言葉があります。
それをご紹介していくシリーズの「038」番です。
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038:「モバイル」
10年前には全然使われていなかった言葉、「モバイル」。
たぶん、この数年の間に使われるようになったのでしょうね。
英語では「mobile」と書かれます。
実はこの言葉、「モービル」という日本語でも書かれます。
つまり「mobile」という英単語は、ある時は「モバイル」、ある時は「モービル」と発音される、ということです。(他にも読み方があるそうですが、とりあえず現在一般的なこの2つのみご紹介します。)
「mobile」は、発音記号で書くと、 [móubl]あるいは、 [móubiːl]となります。
カタカナならば、前者は「モウブゥ」、後者は「モウビーゥ」という感じになります。
まず、両者の共通点として、「モウ」のところにアクセントがあるということが挙げられます。
この時点で、日本語の「モバイル」とは全然違う単語として聞こえることでしょう。
「モバイル」という日本語の言い方では、「バ」の音が高くなります。
その点、「モービル」という言い方の方が、アクセントの位置という意味では英語の発音に近いと言えます。
さて、 [móubl]という発音の最後の「bl」の発音ですが、これは日本人には結構厄介な発音と言えます。
まず難しいのは、最後が「l(エル)」で終わっているということ。
単語の最後が「l」で終わっているものとして、以前、「ミサイル」と「ドリル」のところでご紹介しました。(「ミサイル」はこちら、「ドリル」はこちら。)
「l」の発音の基本は次の通り。
まず、日本語で「ラ」と言う場合に「舌先」が触れるところがありますね。そのポイントを口の中で探して下さい。
その辺りに舌先をつけっぱなしにしたまま、喉から「ウ~」という音を発します。これが「l」の音です。
単語の最後が「l」で終わっているなら、最後は「ウ~」という音になるのです。
しかしこれはあくまでも「l」なので、舌先もつけないでただ「ウ~」と発する音とは違います。
さて、今回の単語の話に戻りますが、この「l」の前は「b」という音です。
「b」と「l」が連続となる場合、「l」が日本語の「ウ」の音に近いため、日本人には「ブゥ」のように聞こえます。
あるいは、「l」の音は「オ」という音にも近いため、「bl」と続くと「ボゥ」のようにも聞こえるかもしれません。
一方の [móubiːl]の方は、「モウビーゥ」ですから、アクセントが「モウ」に置かれることと、最後の「l」を上記の通りに発することさえきちんとできればオーケーです。
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さあ、いかがでしたか?
またランダムでお届けしますので、次回をどうぞお楽しみに!
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