日本語では「カタカナ」で表示されながら、そのままでは「英単語」として認識されない言葉があります。

それをご紹介していくシリーズです。
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127:「キャリア」

 

「仕事などの実績や経歴」のことを日本語で「キャリア」と言いますね。

これ、英語では全然違う発音になります。

今日も正しい発音を一緒に勉強しましょう!

 

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「キャリア」は、英語では「career」というスペルで書かれます。

発音記号で書くと、[kəríər]となります。

辞書によっては、「韓国」の意味の「Korea」と同じ発音であると書かれているかもしれませんが、「career」と「Korea」は同じ発音ではありません。

両者の違いも合わせて、日本語の発音と比べて見ましょう。

 

まず、「career」の発音は、上述した記号[kəríər]となります。

アクセントは[rí]の部分なので、カタカナで言う「リ」のところが高く、強く発音されます。

最初の[kə]の部分の[ə]という発音記号は、「スペル」によって音が異なるという微妙な発音記号なのです。

同じ[ə]という発音記号でも、それにあたる「スペル」が「a」ならば、どことなく日本語の「ア」のように発音されるのが普通です。

同様に、同じ[ə]という発音記号でも、スペルが「i」ならば「イ」、スペルが「u」ならば「ウ」、スペルが「e」ならば「エ」、スペルが「o」ならば「オ」というような具合で、「スペルによって変化」するのです。

「career」の場合は、[kə]という記号の部分が「ca」というスペル(つまり「a」)となっていますので、「カ」に近い発音にすると良いでしょう。

 

一方、「韓国」の意の「Korea」は、発音記号では[kəríːə]あるいは[kəríə]となります。

これも最初の発音記号は[kə]となっているのですが、スペルが「Ko」というように「o」のスペルとなっていますので、ここでは「カ」ではなく、むしろ「コ」に近い音にすべきです。

つまり、同じ[kə]という発音記号でも、スペルが「ca」の場合は「カ」に近い音にし、スペルが「Ko」の場合は「コ」に近い音になるということです。

ただし、そもそも[ə]という発音記号は「あいまいな音」と呼ばれているので、はっきりと「カ」や「コ」と発音するのではなく、「カ」のようでありながら、「コ」のようでもあるような、それでいて「ク」とも聞こえなくもない、という感じの中途半端な発音にしましょう。発音の仕方も「弱々しい感じ」にしましょう。

 

で、[rí]の発音うしろには、「career」の場合は[ər]という発音がきます。

これは少々こもった感じで「アー」と発音すればオーケーです。

まとめると、「career」の発音は、カタカナで書くとしたならば「カリィア」という感じになります。最後の「ア」はこもった「r」の音を含みながら、あまり長くならないようにしましょう。

一方、「韓国」の意の「Korea」は、カタカナで書くならば「コリィア」です。この単語については、最後には「r」のスペルがありませんので、最後の「a」のスペルに従って、弱々しく曖昧な「ア」の音で終わるようにしましょう。

「career」は最初が「カ」に近く、最後に「r」のこもった音が入る。
「Korea」は最初が「コ」に近く、最後に「r」のこもった音は入らない。

このように微妙に区別しておけば、会話で勘違いされる可能性はグッとさがることでしょう。

いずれにせよ、日本語の「キャリア」という発音では全く通じませんのでご注意を!

 

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さあ、いかがでしたか?
またランダムでお届けしますので、次回をどうぞお楽しみに!

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