日本語では「カタカナ」で表示されながら、そのままでは「英単語」として認識されない言葉があります。

それをご紹介していくシリーズです。
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181:「インシュリン」

 

インシュリンというのは「すい臓」から分泌されるホルモンの一種で、糖尿病の治療にも使われているものです。

日本語では「インスリン」という言い方もありますね。

これは英語では微妙に違った発音となりますが、ご存じでしょうか?

さあ、今日も一緒に勉強しましょう!

 

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「インシュリン」あるいは「インスリン」は、英語では「insulin」というスペルで書かれます。

なんとなく、「インシュリン」や「インスリン」で良いのではないかと思えてしまいますが、少〜し、気をつけるべき点があります。

これの発音記号は[ínsələn]あるいは[ínsjulin]となります。

まず、前者の発音[ínsələn]は、カタカナで書くなら「インスリン」という感じになります。

あら? 日本語の「インスリン」という言い方でいいのでは?と思ってしまいますね。

しかし、発音記号をよく見ると、「アクセント」が最初の「í」の部分に置かれています。

日本語で「インスリン」と自然に発音すると、おそらく、最初の「イ」が低く、「ンスリン」は高く平坦に発音されるのではないでしょうか。

英語では、これが逆となり、最初の「イ」の部分にアクセントが置かれますので、ここが高く、強く発音され、一方、その後ろの「ンスリン」の部分は低く、弱く発音されるのです。

さて、前者の発音については「アクセント」が問題でした。

では、後者の発音[ínsjulin]はどうでしょうか?

こちらは、カタカナで書くなら「インスュリン」という感じになります。

アクセントの位置は、前者の発音[ínsələn]と同じで、最初の「í」に置かれます。

それは良いのですが、問題は真ん中の[sju]の音。

これは「シュ」ではなく、「スュ」という感じになります。

「シュ」というのは「シャ行」であり、これは英語の発音では[ʃ]という記号で表されます。

しかし、今回の単語では[ʃ]ではなく[sj]となっています。

[j]というのは、日本語の「ヤ行」の音に近いのですが、これの直前に[s]がくっついていますので、発音としては「スュ」という感じになるのです。

つまり、日本人が「インシュリン」と発音しているものは、英語としては誤った発音ということになります。

アクセントを最初の「イ」に置いた上で、真ん中の「シュ」を「ス」と発音すれば、それほど難しくはないでしょう。

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さあ、いかがでしたか?
またランダムでお届けしますので、次回をどうぞお楽しみに!

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