日本語では「カタカナ」で表示されながら、そのままでは「英単語」として認識されない言葉があります。
それをご紹介していくシリーズです。
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314:「サイネージ」
「デジタルサイネージ」という言葉を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
これは「液晶ディスプレイ」などを使って映像など映し出し、それを「看板」や「標識」として使うものです。
「サイネージ」という言葉が単独で使われるというよりも「デジタルサイネージ」という言葉で使われる方が一般的だろうと思いますが、この「サイネージ」という言葉は、日本語のカタカナのままでは英語として通じない可能性があります。
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「サイネージ」は、英語では「signage」というスペルで書かれます。
これは「sign」という言葉の後ろに「-age」という接尾辞がついたものです。
古い辞書には「signage」自体が載っていない可能性がありますが、最近の辞書には載っています。
ジーニアス英和辞典(第5版)では、「signage」は「(グラフィックデザイン化された指示・警告などを示す)標識、マーク、看板; [集合的に]記号」とあります。
「signage」は、発音記号では[sáinidʒ]となります。
これを敢えてカタカナで書くとしたならば「サイニヂ」のようになります。
後半は、「ネー」と伸ばすのではなく、短く「ニ」となるのです。
さらに最後の「ジ」にあたる部分も、「ジ」というよりは「チ」に濁点がついた感じで発音すると良いでしょう。
「ジ」と「ヂ」の違いは、無理矢理ですが、「舌先が口蓋に触れるか触れないか」の違いと言えます。
舌先が口蓋(こうがい)に触れる場合には、その前の「ニ」の音と次の音との間に「音の切れ目」が生まれます。一瞬、無音になる時間が生まれる、ということです。
一方、舌先が口蓋に触れない場合には、その前の「ニ」の音が終わったらすぐに「空気」の音が漏れ出して「ジ」となります。
「signage」の場合、最後の発音記号は[dʒ]となっているため、[d]の発音を含んでいます。
[d]の発音を含んでいるということは、「ダ行」を発音する時のように「舌先を口蓋につける」ということになります。
舌先を口蓋につけて「ジ」と言おうとすると、音としては「チ」に近い音となるのです。
このように、英語では[d]のついた[dʒ]と、[d]のつかない[ʒ]では、舌先を口蓋につけるかつけないか、という違いがあります。
是非覚えておいてくださいね。
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さあ、いかがでしたか?
またランダムでお届けしますので、次回をどうぞお楽しみに!
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