日本語では「カタカナ」で表示されながら、そのままでは「英単語」として認識されない言葉があります。

それをご紹介していくシリーズです。
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377:「モンタージュ」

「モンタージュ」と聞けば、多くの人が「モンタージュ写真」という言葉を思い浮かべることでしょう。(というより、それ以外に「モンタージュ」という言葉が使われるケースが思い浮かびません。)

「モンタージュ」とは、「いくつかのパーツ」で分けられている写真を合わせ、1枚の写真となったもののことです。
昔はよく、犯罪捜査などで目撃者の情報から作られた「犯人はこんな顔だろう」という合成写真として「モンタージュ写真」という言葉が使われていました。

「モンタージュ」という言葉はカタカナで書かれるので、これは当然そのまま英語でも通じるだろうと思うかもしれませんが、英語では別の言い方をするのが普通のようです。

さあ、今日も一緒に勉強しましょう!

 

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「モンタージュ」という言葉は、フランス語の「montage」という言葉に由来しているとされています。

「montage」の発音記号は[məntάːʒ]です。

これを敢えてカタカナで表記するなら、ま、「モンタージュ」のようになり、ほとんど日本語のカタカナ発音と同じです。

最後の「ge」の文字の部分は、[ʒ]という発音記号に対応しています。

「g」のスペルに対しては、[ʒ]ではなく[dʒ]の発音記号となるのが普通ですが、この単語の場合は[ʒ]となっています。

それは、この単語が「フランス語由来の語」だからかもしれませんが、とにかく、普通の英語の単語とは少し違っています。

[dʒ]の発音であれば、「d」と発音する際に舌先が上顎に触れるところに舌先をつけた状態にして「ヂャ行」の発音をするわけですが、[ʒ]の発音であれば、舌先はどこにも触れないように発音しなくてはなりません。

つまり、この単語の場合、最後の「ジュ」に当たる部分を発音する時には、舌先をどこにも触れないようにするのが正しい発音ということになるのです。

 

さて、英語では、「montage」という言葉を使わずに「モンタージュ写真」という意味を表すことができ、その場合、「composite photograph」のような表現が使われます。

「composite」の発音記号は[kəmpάzit]であり、これを敢えてカタカナで表記するなら「コンポァズィt」という感じになります。

「composite」は「合成の」という意味の形容詞ですが、これが「名詞」となって、「composite」だけで「合成写真」という意味になることもあります。

他には、「photomontage」という言葉もあり、これは「photo」と「montage」が合体した言葉です。「montage」単体で使われるよりも「photomontage」の方が多く使われる頻度は高いのではないかと思います。

是非覚えておいてくださいね。
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さあ、いかがでしたか?
またランダムでお届けしますので、次回をどうぞお楽しみに!

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