日本語では「カタカナ」で表示されながら、そのままでは「英単語」として認識されない言葉があります。
それをご紹介していくシリーズです。
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393:「コンクール」
「コンクール」と言えば、「ピアノ」や「バレエ」など、何かしらの「技能」や「演技」が複数人(あるいは複数グループ)によって披露され、それらの優劣を評価するイベントのことですね。
これは実は「英語」ではない言葉から来ているため、英語でそのまま「コンクール」という言葉を使ったとしてもおそらく通じないでしょう。
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「コンクール」は、フランス語の「concours」という言葉から来ており、「英語」に由来する言葉ではないようです。
「コンクール」に当たる英単語として、おそらく最も適切な言葉は「contest」だろうと思います。
「contest」は、日本語の「コンクール」と同じように、何かしらの「技能」や「演技」が複数人(あるいは複数グループ)によって披露され、それらの優劣を評価するイベントを指します。
一方、「contest」とよく混同される言葉として、「competition」という言葉があります。
「competition」は名詞ですが、これは元々「compete」という動詞から来ています。
「compete」は、「競争する」や「張り合う」といった意味の言葉なので、その名詞形の「competition」にも「競争」や「競い合い」といった意味が含まれます。
「contest」にも「競争」や「競い合い」といった意味合いがないこともありませんが、それは、「contest」というイベントに参加する人やグループが、自分たちの中に「他者を負かしたい」や「勝ちたい」という気持ち、つまり「competition」の気持ちが含まれている場合です。
「contest」という言葉自体には、「competition」ほど強い「競争」や「競い合い」の意味合いは含まれず、単に「評価して優劣を決めるイベント」という意味合いとなります。
例えば、「ホットドッグ早食い競争」などのように、参加する人達が「他者を負かしたい」と強く思う場合には「competition」がふさわしいと言えます。
一方、「似顔絵コンクール」や「俳句コンテスト」などのように「他者を負かしたい」というよりも「より優れたものを作りたい」という気持ちの方が強い場合には「contest」が良い、と言えそうです。
「contest」と「competition」は、言い換え可能な場合もありますが、厳密には上記のような違いがあります。
いずれの場合でも、「コンクール」というカタカナの言葉は英語としては通じません。
是非覚えておいてくださいね。
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さあ、いかがでしたか?
またランダムでお届けしますので、次回をどうぞお楽しみに!
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