大人を相手に英語を教える、ということを生業にしていると、色々と悩むことがあります。
私(久末)自身が悩むこともありますし、生徒たちが悩んでいることもあることでしょう。
人を悩ませ、苦しめるものとは一体何だろうか?と考えてみたら、そこに「ルール」というキーワードを見つけました。
以下、「ルール」というものについて、考察してみたいと思います。
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人は必ず何かしらの「ルール」に従って生きています。
「ルール」というのは「約束」や「共通認識」や「規則」や「束縛」などという言葉に置き換えられることもあります。
私達が生きていく上で、自分に関わるルールは以下のような3つに分類されるように思います。
1. 「自然」が作ったルール
2. 「他人」が作ったルール
3. 「自分」が作ったルール
どのルールについても、「プラスの面」と「マイナスの面」があります。
「ルール」があって、それに従っていくことができるからこそ、未来を予測したり、あるいは安心感を獲得できたりします。これが「プラスの面」。
一方、「ルール」があることによって、自分の自由が縛られたり、苦しめられたりすることもあります。これが「マイナスの面」。
この「プラス」と「マイナス」は、そっくりそのまま入れ替わることもあります。
未来を予測してしまうことが仇となったりすることもありますし、安心感を獲得することが自分の成長を阻害することもあります。これは「マイナスの面」と言えます。
逆に自由が縛られることで新しい知恵が生み出されることもありますし、苦しめられることで自分自身が強くなっていく可能性も生まれます。これは「プラスの面」と言えるでしょう。
私達の人生は、「ルール」というものに大きく影響を受けていると言えるのです。
そして、自分の捉え方によって、「ルール」というものは自分の「敵」にも「味方」にもなり得るのです。
さて、上述したように「ルール」というものは「1. 自然」「2. 他人」「3. 自分」が作り出したものと言えますね。
「自然」が作り出したルールというものには、誰も逆らえません。
・どの生き物も、老い、いつかは死んでいくということ。
・太陽が昇り、また沈み、過ぎた時間はもう戻って来ないということ。
・地域によって、晴れの日もあれば、雨の日もあるということ。
・地震や嵐などの自然災害が発生し、人や街をおそうことがあるということ。
・地球の重力によって、高いところから低いところへ物体が落ちていくということ。
イヤだと言っても、逆らうことなど到底できません。
「自然」が作り出したルールは、ただただ「受け入れる」しかないのです。
続いて、「他人」が作り出したルールというのは、その他人というのが自分よりも「強い存在」だった場合には、結局は「自然」が作り出したルールと同じで、逆らうことはできないでしょう。
・国家権力が作り出したルール
・一般的なマナーとして定められたルール
・歴史のある集団(一族、村、町、地域など)で、昔から決められているルール
これらのルールがプラスに働くと感じた時にはとても心強く思え、逆にマイナスに働くと感じた時はとても息苦しく感じてしまいますね。
他人が作ったルールに息苦しさを感じてしまい、そのルールに逆らうことができないのだとしたら、自分を苦しみから解き放つ方法は、たった2つ。
・そのルールの及ぶ範囲の中から外へ出て行くこと
・そのルールを「プラスのもの」として捉えるように、自分の見方を変えること
どちらも簡単なことではないかもしれませんが、このどちらかをしないうちは、他人のルールに苦しめられっぱなしになってしまうかもしれません。
「受け入れずに去る」か「受け入れて残る」か、どちらかということです。
もちろん、ルールを作った他人が自分よりも立場が「弱い」としたなら、当然のことながら「こちらの都合の良いようにルールを変える」ということも選択肢としてあり得るでしょう。
では、「自分」が作り出したルールはどうでしょうか?
「自然」や「他人」が作ったルールならば、まだ諦めがついたり、素直に受け入れて苦しまずに済むかもしれませんが、世の中には「自分」が作ったルールに苦しめられている、という人も少なからずいるのではないでしょうか。
「自分」でルールを作っておきながら、そのことで「自分自身」を苦しめてしまう。
いえ、「苦しむこと」自体が常にマイナスであるとは限らない、ということは上述した通りなのですが、時には、その程度が強すぎて、自分を傷つけてしまったり、あるいは自分自身を死に追いやったりしてしまうことすらあるのです。
「自然」や「他人」が作ったルールならともかく、「自分が作ったルール」があまりに自分を苦しめるようならば、「そのルールがなくなったらどうだろうか?」という観点で自分を見つめ直してみるのも1つの手です。
「自分を苦しめているのは自分自身」。
「自分に優しくするのも自分自身」。
自分が作ったルールについて、見方を変えるだけで苦しみから解き放たれる時が簡単にやってくるかもしれませんね。
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さて、冒頭で述べたように、英語を勉強したり、英語を教えたりする時に「苦しみ」を感じるのは、そこに「ルール」というものがあるからではないでしょうか。
「自然」や「他人」や「自分」が作った「ルール」。
これをどのように受け止めるかによって、プラスにもマイナスにも働くものなんだ、とぼんやり思います。
さて、英語教師として、もう少し「ルール」という観点で思うことがありますので、続きはまた次回へ!
<続く>