私の教室では、「文法」の学習の一番最初に「文型」と「品詞」の話をします。

これは前回の記事で書いた「音読しながら文法を意識する」ということにもつながります。

「文型」と「品詞」は、英文法全体を支える「中枢」とも言えるもので、この2つのつながりこそが、他の全ての文法項目へとつながっていくのです。

では、ちょっとだけ、「文型」と「品詞」の話を書きますね。

「文型」というのは、5つの文の要素によって区別された「文の型」のことです。

<5つの文の要素>
 1.述語動詞(V)
 2.主語(S)
 3.(動詞の)目的語(O)
 4.補語(C)
 5.修飾部分(M)

この5つの文の要素のアルファベットを使って、文型は以下の5つに分類されます。

第1文型=S+V(+M)
第2文型=S+V+C(+M)
第3文型=S+V+O(+M)
第4文型=S+V+O+O(+M)
第5文型=S+V+O+C(+M)

つまり、文型を理解するには、まずは「5つの文の要素」について理解しなくてはならない、ということなのです。

ところが、上に書かれた文の要素を見て、人によっては、「ん? Sが最初じゃないの?」と思うかもしれませんね。

ですが、上のような順序にするには理由があります。

その理由を書く前に、ちょっと「天文」の話をしたいと思います。

皆さん、頭の中に、「真っ暗な宇宙空間」をイメージしてみて下さい。

イメージできましたか?

何にもない、「真っ暗な空間」を頭の中に作って下さい。

次に、その中に、「太陽」を浮かべて下さい。

はい、では次に、「地球」を浮かべて下さい。

はい、では次に、「月」を浮かべて下さい。

よろしいでしょうか?

「太陽」のように、自ら光と熱を放っている星のことを「恒星(こうせい)」と言います。

私達が夜空を見上げて見える星は、ほとんど全て「恒星」なのです。

そして、「恒星」の周りをグルグルと一定の周期で回る星のことを「惑星(わくせい)」と言います。

つまり、「地球」も惑星ということになります。

余談ですが、太陽系の惑星は、昔から「水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星」のそれぞれ最初の漢字1文字をとって「水金地火木土天海冥」と覚えられていました。

しかし、つい数年前、最後の「冥王星」は惑星の定義から外されてしまいました。

なので、今は、「水金地火木土天海」が新しい惑星の覚え方となります。

そして、「惑星」の周りをグルグルと回る星は「衛星(えいせい)」と呼ばれます。

つまり、地球の周りを回る「月」は「衛星」ということになります。

またまた余談ですが、皆さんもご存じの通り、来週の月曜日には、「太陽(恒星)」と「地球(惑星)」と「月(衛星)」の3つの位置関係によって、「金環日食」という非常に珍しい現象が日本でも観察されますね。

さて、「恒星」「惑星」「衛星」の3つの言葉をイメージできたでしょうか?

じつは、この3つのイメージを「5つの文の要素」に当てはめると、次のようになります。

<5つの文の要素>
 1.(V)  →  恒星のレベル

 2.(S)  →  惑星のレベル
 3.(O)  →  惑星のレベル
 4.(C)  →  惑星のレベル

 5.(M)  →  衛星のレベル

つまり、「文」を作るための中心にあるものは、恒星レベルである「V(述語動詞)」ということになり、

その恒星の周りを回るのが、「S(主語)」「O(目的語)」「C(補語)」の3つということになります。

また、最後の「M(修飾部分)」は、「衛星」として、「S」や「O」や「C」の周りを回ります。

さらに「M」は、なんと「V」の周りも回ることもありますが、まあ、その他の惑星の周りを回ることから一応「衛星」として分類しておきます。

さらにさらに、「M」は、文の中に別の「M」がある時に、その「M」の周りを回って修飾することもあります。

つまり、「Mは何にでもくっつくものなんだ」と理解しておけば良いのです。

このように、「5つの文の要素」について学習する際に、「天文」のイメージと合わせておくと、とっても分かり易いのです。

本校で行っている文法の授業は、全てがこんな調子です。

「イメージ」と「つながり」を大切にしてこそ、人は何かを理解していくのです。

これは、勉強の全てに通じることだと思います。
皆さんも何かを勉強する際は「イメージ」と「つながり」を是非、意識してみて下さいね。

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