昨日と今日で、広島へ出張旅行にいってきました。
広島のあちこちでは、プロ野球「広島カープ」にちなんだ「カープ」という名の商品やサービスが目に付きました。
ところで、日本のプロ野球チームの名前は、通常、最後の1文字は「s」で終わりますね。
・ジャイアンツ(Giants)
・スワローズ(Swallows)
・タイガース(Tigers)
・ドラゴンズ(Dragons)
・ベイスターズ(BayStars)
・ゴールデンイーグルス(Eagles)
・バッファローズ(Buffaloes)
・ファイターズ(Fighters)
・ホークス(Hawks)
・マリーンズ(Marines)
・ライオンズ(Lions)
これは、最後の「s」が「複数形」を表すためです。
単数形は「一人一人の選手・メンバー」を指し、チーム全体では「複数」として扱われるのです。
このことは野球チームに限った話ではなく、例えば音楽のグループ名にも当てはまります。
「ビートルズ」「ローリングストーンズ」「カーペンターズ」などもそうです。
しかし、「広島」だけは「カープ」であり、「カープス」とはなりません。
なぜでしょうか?
「カープ」は「鯉(こい)」の意の名詞なのですが、「carp」という語は単数形も複数形も、全く「同じ形」のままなのです。
これを英文法の世界で「単複同形」と呼びます。
単複同形の名詞は、「carp」以外にも、「群れを成して移動する動物」などに多く、馴染みのあるものでは「fish(魚)」や「sheep(羊)」などがあります。
単複同形となる名詞は、動物以外にも、私達の通貨「yen(円)」などもそうです。
これらは、「複数」の扱いでも、「単数形と同じ形」となるのです。