自分の頭の中で考えていることを、頭から「外」に出して言葉にしようと思った時に、それがうまくいかないこと、ありませんか?
年齢に関係なく、健康な脳であった場合でも、こういうことはよくあります。
「うまい言葉が見つからない」という経験は、きっと誰にでもあるのではないでしょうか。
しかし、そういう経験こそが、自分の「ある能力」を高めてくれます。
<アメブロからの続き>
「うまい言葉が見つからない」という経験をしたということは、頭の中の考えやイメージを「言葉にしよう」とした証しでもあります。
そもそも「言葉にしよう」ということを実践しなければ「うまい言葉が見つからない」という経験をすることはできません。
自分の考えを「言葉にする」というのは、そもそも難しいことです。
しかし、「言葉にする」ということを積極的に、たくさん行えば行うほど、それだけたくさん「うまい言葉が見つからない」という経験をすることになります。
私(久末)も、授業中に生徒に伝えたいことがあるのに、「うまい言葉が見つからない」という経験をたくさんしてきました。
そして、「うまい言葉が見つからない」というのは、なんとも悩ましく、その瞬間は少々苦しく、自分のことを少々情けなく思ってしまいます。
結局その時点ではうまい言葉が見つからないままで終わってしまうことも多々あります。
しかし、そういう経験をたくさんしていると、別の場面で「誰かが言った言葉」を聞いた時に、それがまさに自分が過去に言いたかった「うまい言葉」であると気づくことがあります。
その「うまい言葉」は、もし自分が見つけるのに苦労したという経験をしていなかったならば、きっと気づくこともなく過ぎ去っていたかもしれません。
「うまい言葉が見つからない」という経験をしていたからこそ、その言葉に遭遇した時に、見過ごすことなく、きちんと捕まえることができたのだろうと思います。
つまり、「他人のうまい言葉」をたくさん発見するためには、自分自身が「うまい言葉が見つからない」という経験をしている方が良く、また「うまい言葉が見つからない」という経験をするためには、「自分の考えを言葉にする」ということをたくさん実践しなくてはならないということです。
この話は、「英語学習」にも通じるところがあります。
自分の言いたいことを「英語で言ってみよう」としたとします。
しかし、「うまい英語で言えない」ということがきっとたくさんあるでしょう。
私もいまだにそういうことがよくあります。
それでも「英語で言ってみよう」ということを繰り返していくと、そのうち、「誰か(ネイティブなど)が作ったうまい英語表現」を耳にした時に、それを逃さずにきちんと捕まえることができるようになります。
「うまく言えない」からと言って、「言おう」という意志そのものをなくしてしまってはいけません。
「ヘタでも言おう!」とか「うまい言葉が見つからないけど、言おう!」というように、積極的にアウトプットを実践してみましょう。
本校では、「英語」だけでなく、「日本語」での文法学習も生徒自身が「言葉で説明する」ということを実践しています。
決して楽なことではありませんが、「言葉をアウトプットする」という訓練によって「インプットの質を高めていく」ということを目標としています。
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