先週の金曜日からの続きです。

「電子辞書」と「紙の辞書」ではどちらの方が良いのでしょう?

もちろん、一概にどちらが良いとは言えません。

使う人の性格や英語学習暦、あるいは使う目的などによっても異なりますね。

とは言え、電子辞書と紙の辞書、それぞれの「メリット」と「デメリット」をしっかりと把握しておけば、購入する際の参考になりますね。

前回は両者の「表面的な違い」について述べました。

今日は、電子辞書と紙の辞書に関して、「本質的な違い」について考えてみましょう。

 

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まずはおさらいから。

電子辞書のメリットとして、以下の

電子辞書のメリット(1): 文字サイズを変更することができる。
電子辞書のメリット(2) : 暗いところでも画面が明るく、見やすい。
電子辞書のメリット(3): 軽くて持ち運びに便利。
電子辞書のメリット(4): コンテンツが充実している。

電子辞書のメリット(5): 実際に英単語などを発音してくれる。

これらは、紙の辞書のデメリットでもありますね。

一方、電子辞書のデメリットは以下の通り。

電子辞書のデメリット(1): 価格が高い。
電子辞書のデメリット(2): 取り扱いを慎重にしなくてはならない。
電子辞書のデメリット(3): バッテリー(電池)の心配をしなくてはならない。

これらは、逆に紙の辞書のメリットと言えそうです。

 

さて、こういう表面的な違いだけに目が行ってしまうと、「電子辞書」に軍配が上がりそうです。

しかし、別の視点で考えてみると、違った答えが出てきそうです。

まず、「辞書」である以上、「学習の役に立つかどうか」という点が最も重要なポイントとなるのではないでしょうか?

以下、「学習の役に立つかどうか」という観点で見てみた場合の電子辞書の「デメリット」について見てみましょう。

まず、電子辞書の場合、どんなに文字サイズを小さくしても、「一度に見られる情報量」は限られてしまします。

1画面で表示される文字数には限界がありますから、1つの単語の「意味の広さ」というものを視覚的にイメージすることは困難です。

例えば、「honor」という単語を電子辞書で調べたとしましょう。

電子辞書の場合、「honor」という単語の「最初の方」が画面に表示されます。

しかし、「honor」という単語の「全体」がどれくらいの意味を持っているのか、一目では分かりません。

これに対して、紙の辞書の場合は、単語1つの全体像が容易に見えます。

同じく「honor」という単語と紙の辞書で調べてみると、「honor」という単語について、どれくらいの文字数で書かれているのかが、一目で分かります。

例えば、「honor」を紙の辞書で引いてみたときに、「数行」で書かれているのか、「数ページ」で書かれているのかが一目で分かる、ということです。

私の手元にある紙の辞書で「honor」を調べてみると、「半ページ」ほどの広さで書かれていました。

つまり、この単語にはこれだけの広さがあるのだなぁ、と「感覚的」に知ることができるのです。

電子辞書の場合、どんなに広い意味のある単語でも、最初に見える「1画面分」しか見ることができません。

このように「単語全体の広さ」というものを視覚的に、かつ瞬間的にイメージすることができるのは、紙の辞書ならではと言えます。

1つの単語の「意味の広さ」を視覚的にイメージできるということは、学習者本人にはあまり自覚できることではないかもしれませんが、長い目で見て学習者の中に深く残っていくことだろうと思います。

 

さて、紙の辞書ならではの学習効果はまだあります。

少し長くなったので、続きはまた次回。
どうぞお楽しみに!