「できる人はここが違う」というテーマで書き始めて、今回で3回目です。
英語を教えるという仕事をしていると、どうしても気になるのが「できる人」と「そうでない人」の違いというものです。
私(久末)なりに発見した「ポイント」について、今日は3つ目をご紹介します。
<アメブロからの続きはここから>
前回までに、「できる人」に共通するポイントについて以下の点を挙げました。
1. 普通には見えないところを見る能力が高い
2. こだわるポイントとこだわらないポイントの選択とコントロールが抜群に良い
2番目の「こだわるポイントとこだわらないポイントの選択とコントロール」について、どうすればそれが上手にできるようになるでしょうか、というところで前回は終わりました。
その答えの1つとして、「できる人」は「細かな視点と広い視野の両方を持ち合わせている」ということが挙げられます。
当然かもしれませんが、「できる人」は、多くの場合、そうでない人に比べて「広い視野」で物事を観察しているようです。
よく、「視野を広げよう」とか「視野が狭いのはよくない」といったことを聞きますね。
「視野」というものは広い方が良いという考え方が一般的にあると言えます。
ところが、できる人は「視野が広い」だけではありません。
「広い視野」を持ち合わせながらも、同時に複数の「細かな視点」も持っているように感じられます。
例えば、「ある絵」を見ながら、それとそっくり同じ絵を描こうと思ったとします。
できる人は、お手本となる絵の「全体」を見るような広い視野を持っています。
全体を見ながら、しっかりと絵のバランスを取ります。
しかし、全体を捉えるだけでは、お手本とそっくりな絵は描けません。
そこで必要となるのが「細かな視点」です。
「細かな視点」を持ついうことは、つまり、絵をいくつもの「パーツ」に分解し、1つ1つのパーツを細かく観察するということになります。
「できる人」は、1つ1つのパーツを、できるだけ細かく分解します。
分解されたパーツの数は、2〜3などということはありません。
絵全体の中で「数十個」どころか、「数百個」から「数千個」にまで及ぶかもしれません。
このパーツをどこまで細かくすることができるか、という点がとても重要です。
可能な限り細かくすることができたら、その部分だけを正確にマネして描いていくのです。
ただし、ここで「できる人」が決して忘れないのが、「全体的なバランスとの比較」です。
「全体を見る」ということと「複数の細かな点を見る」ということを「同時」に行うわけです。
「全体しか見ていない」という人は、いくら視野が広くてもお手本に近づいてはいけません。
細かな部分が大ざっぱになってしまうからです。
だからといって「細かい点」ばかりに目が行ってしまうと、全体のバランスが崩れてしまう可能性もあります。
「細かな視点」と「広い視野」を同時に両立させることで、「できる人」はお手本に近いものを完成させることができるのです。
こうした「細かな視点」と「広い視野」の両方を持っていると、前回の「こだわるポイントとこだわらないポイントの選択とコントロールが抜群に良い」ということも上手にできます。
全体を眺める広い視野があり、かつ、それらを細かく分解した複数のパーツを同時に見ることで、「ここはこだわるべきだ」あるいは「ここはこだわるべきではない」ということを総合的に判断することができるわけです。
「細かな視点」と「広い視野」を同時に持つことは、練習すればたいてい誰にでもできます。
物事を観察する時には、是非「細かな視点」と「広い視野」の両方を意識してみましょう。