「従位接続詞」を理解するには、「従位節」というものを理解する必要があります。

「従位節」というのは「名詞節」「形容詞節」「副詞節」という3種類の節を合わせたものです。

たとえるならば、「従位節」が「名字」であり、「名詞節」と「形容詞節」と「副詞節」は、同じ名字を持つ三人兄弟ということです。

従位節ファミリーの長男 = 『名詞節』
従位節ファミリーの次男 = 『形容詞節』
従位節ファミリーの三男 = 『副詞節』

◎「名詞節」・・・「名詞」として働く「節」のこと。
例:I  know  that  he  likes  oranges.
「私は彼がオレンジを好きだということを知っている。」

◎「形容詞節」・・・「形容詞詞」として働く「節」のこと。
例:I  ate  the   ramen  noodles  which  he  made.
「私は彼が作ったラーメンを食べた。」

◎「副詞節」・・・「副詞詞」として働く「節」のこと。
例: Please  write  your  name  here  when  you  receive  a  pen .
あなたがペンを受け取ったら、ここにあなたの名前を書いてください。」

 

上記の3つの例のように「主語+述語動詞を含んだかたまり」であって、かつ、そのかたまり全体が「名詞」「形容詞」「副詞」のどれかとして機能しているようなものを「従位節」と呼ぶのです。

従位節(名詞節・形容詞節・副詞節)では、「主語+述語動詞」の直前に「ある言葉」が置かれます。

上記の名詞節の例ならば、「that he likes coffee」の部分の先頭に「that」という言葉が置かれています。

形容詞節の例ならば、「which he made」の部分の先頭に「which」という言葉が置かれています。

副詞節の例ならば、「when you receive a pen」の部分の先頭に「when」という言葉が置かれています。

文法の世界では、「従位節の先頭に置かれる言葉」は、その従位節を「導いている」というように表現されます。

つまり、上記の例の「that」という言葉は「名詞節を導いている」と表現され、
「which」という言葉は「形容詞節を導いている」と表現され、
「when」という言葉は「副詞節を導いている」と表現されるのです。

「ある言葉が○○を導いている」という言葉が文法の解説で使われた場合には、「ある言葉が○○の先頭に置かれている」と置き換えて解釈すると良いでしょう。

 

さて、ここでようやく「従位接続詞」という言葉について説明することができます。

「従位接続詞」というのは、「名詞節」あるいは「副詞節」を導くという働きをする言葉のことです。

上記の例ならば、名詞節を導いている「that」、そして副詞節を導いている「when」の2つが「従位接続詞」ということになります。

「形容詞節」を導いている「which」については、これは従位接続詞ではなく、「関係代名詞」という別の言葉になります。(この話はまた別のところでご紹介します。)

「従位接続詞」の種類には、「名詞節を導くもの」と「副詞節を導くもの」があり、単語の数も結構たくさんあります。

以下、簡単にご紹介します。

■「名詞節」を導く従位接続詞
「that」「if」「whether」

■「副詞節」を導く従位接続詞
「when」「while」「before」「after」「till」「until」「since」「because」「as」「if」「though」「although」「unless」「once」「suppose」「supposing」「providing」「provided」「whether」「than」「like」など。

ご覧の通り、副詞節を導く従位接続詞はたくさんあります。
これらの言葉を1つ1つ学習していくのは大変ですが、従位接続詞は文を作るための基本となりますので、頑張って覚えていきましょう。

 

さて、「接続詞」についてはこれでおしまいです。
次回は「間投詞」についてご紹介します。

どうぞお楽しみに!