まず、新型コロナウィルスに感染しているかどうかを調べる方法として、現在、日本では「PCR(ポリメラーゼ連鎖反応: Polymerase Chain Reaction)検査法」という方法が採用されています。
この検査によって、新型コロナウィルスに感染していれば「陽性」となり、感染していなければ「陰性」となります。
ところが、この検査に限らず、どのウィルスの検査であっても「精度100%」というものはあり得ないとのことです。
PCR検査法は、最も精度が高いと言われているようですが、それでも100%ではないそうです。
検査によって、誤って「陽性」という結果が出てしまうことを「偽陽性(ぎようせい)」と呼び、逆に誤って「陰性」という結果が出てしまうことを「偽陰性(ぎいんせい)」と呼びます。
どんなに優れた検査法でも、偽陽性や偽陰性を0(ゼロ)にすることはできません。
今、ニュースなどで「陽性が何人、陰性が何人」と言っているのは、絶対的に正しい数字であるとは言えないのです。
また、仮に検査結果が正しかったとして、「陰性」の結果が出た人であっても、検査の直後にでもウィルスが体内に取り込まれるようなことがあればウィルスに感染してしまうこともあります。
つまり、「PCR検査の結果が陰性であった」ということで安心できるわけではないということになります。
さらに、「感染している」ということがすなわち「発症している」ということではありません。
ウィルスに感染していても、発症しなければ咳や発熱などの症状は出ないようです。
ただ、新型コロナウィルスの場合は、発症していなくても、感染している人から他の人にウィルスが移ると言われています。
つまり、「症状が出ていないから自分は感染していない」と言い切ることはできませんし、さらには「症状が出ていない自分は感染していないから他人にウィルスを移す心配もない」と言い切ることもできないということになります。
以上のことを踏まえ、私なりに思うのは、まず、ニュースなどで流れる「感染者が○○人に増えた」といった数字にいちいち反応するのはやめよう、ということです。
感染者と判断された人はPCR検査で陽性という結果が出た人でしょうけれど、咳や発熱などの症状があってもPCR検査を受けられていない人もたくさんいますし、そもそも、上述したようにPCR検査の結果自体が完全ではありません。
感染者の数は、報道で言われているものよりもずっと多いだろう、と考えておくのが無難であるように思います。
そして、感染者は、もう既に自分のすぐ近くにいる、あるいは、もしかしたら、自分が既に感染している、ということまで疑って、一人一人が自分の行動に慎重になるべきだろうと思います。
ウィルスから自分の身を守り、さらにはこれ以上ウィルスの感染を広めないためには、一人一人が賢明な行動を取るしかありません。
新型コロナウィルスの感染方法には「飛沫感染」と「接触感染」の2つがあるようです。
■飛沫感染:
感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つばなど)と一緒にウイルスが放出され、他の方がそのウイルスを口や鼻などから吸い込んで感染します。
■接触感染:
感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りの物に触れるとウイルスがつきます。他の方がそれを触るとウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触ると粘膜から感染します。
飛沫感染を避けるためには、厚生労働省によれば「閉鎖した空間・近距離での多人数の会話」に注意することが重要とのことです。
また、接触感染を避けるためには、「手洗い」が重要と言われています。
自分に一番近い感染ルートは「自分自身の手」です。
ウィルスが付着しているものに気づかずに手で触ってしまい、その手で「自分の顔」を触ってしまったり、あるいはその手で「食べ物を掴んで食べる」といった行為が感染につながると言われています。
なので、「こまめに手を洗う」ということは、かなり重要な取り組みとなりそうです。
これらを踏まえ、本校では、以下のような取り組みを実施することにします。(ほぼ既に実施中ではありますが。)
1. 授業中、教師はマスクを着用します。可能な限り、生徒の皆さんにもマスクの着用をお願いします。
2. 教室に来た人は、教師も生徒も全員、必ずすぐに石けんで「手洗い」をし、さらに「アルコール消毒液」で手を消毒します。
3. 同じ時間帯に教室にいる人数を「(教師を含み)最大4名まで」となるよう調整します。(授業スケジュールを調整させて頂きます。) また、生徒同士が向き合って座ることがないよう配慮します。
4. 教室のドアノブ、生徒が使用する机と椅子など、教室内のあらゆる箇所をこまめに消毒します。生徒が1人帰った後は、使用後の机と椅子もすぐに消毒します。
5. 教室の換気扇を24時間つけっぱなしにし、十分な換気を行います。
これで十分感染を防ぐことができるとは思っていませんが、やれることはやろうと思います。
状況によっては一時的に「休校」とさせて頂く可能性もあります。
同じように感じて取り組んでいる皆さん、この世界レベルの危機を乗り越えられるよう、一緒に頑張りましょう!