かつて私(久末)がアメリカに留学していたころ、「mind」と「heart」の違いがよく分からずに困ったことがありました。

辞書をひくと、どちらも「心」というように書かれていたのです。

しかし、「mind」と「heart」では意味が違うどころが、「身体の部位」も違ってくるのです。

 

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「mind」というのは、身体の部位で言えば「頭の中」になります。

一方、「heart」というのは、身体の部位で言えば「心臓のあたり」になります。

 

日本人に「心はどこにありますか?」と尋ねると、人によっては「頭の中」と答えるかもしれませんが、人によっては「胸(=心臓)のあたり」と答えることでしょう。

「頭の中」も「胸(=心臓)のあたり」も、どちらも「心のありか」として認められそうです。

しかし、これを英語で表現すると、「mind」というのは「頭の中」にあり、「heart」というのは「胸(=心臓)のあたり」にある、ということになります。

「心」という言葉を「和英辞典」で開くと、「mind」と「heart」の両方が載っていると思います。

同じ「心」という日本語であっても、「頭の中の思考」を伴うような意味での「心」という場合には「mind」が使われます。

一方、「胸(=心臓)のあたり」がドキドキしたり、あるいは「心が温まる」のような「感情」に依存するような意味での「心」という場合には「heart」が使われるのです。

 

人差し指で「自分の頭」を差しながら「mind」と言うなら良いのですが、その場合に「heart」という言葉を使ってはいけません。

逆に、「胸(=心臓)のあたり」に手を当てながら「heart」と言うのは良いですが、そうやって「mind」という言葉を使うのは不適切です。

同じ「心」という言葉でも、英語では「mind」と「heart」でまるでイメージが異なるのです。