<前回の続き>
前々回、「文字付き音声テキスト」の利点として以下の4つを挙げました。
1.自分の意のままに、何度でも繰り返しインプットすることができる。
2.インプットの際、音だけでなく「音+文字」なので、認識がしやすい。
3.アウトプットの際、「正確」な音を出すことができる。
4.アウトプットを「大量」に行うことができる。
このうち、前回は「2」について書きました。
今回は「3.アウトプットの際、「正確」な音を出すことができる。」について考えてみましょう。
「会話」の場合、相手がネイティブであれば、相手が発する英語は「正しく、質の良い英語」の場合がほとんどでしょう。
そういう質の良い英語をたくさん耳にすることができるという点では、「会話」も音声学習として悪くはありません。
しかし、「会話」の場合は、「自分が発する英語」の質は、極端に悪くなります。
発音が悪かったり、単語の使い方が間違っていたり、そもそも正しい文として完成していなかったり。
私(久末)がアメリカにいた10ヵ月の生活でも同じです。
一生懸命、「質の悪い英語」を必死にアウトプットしていたのです。
ところが、「文字付き音声テキスト」を使って「音読」したり、あるいは「暗唱」したりすると、当然のことながら「質の良い英語」をアウトプットすることになります。
同じ時間をかけて音声学習としての「アウトプット」を継続する場合に、質の「悪い」英語を出し続けるのと、質の「良い」英語を出し続けるのとでは、自ずと学習効果に差が開きます。
当然、同じ時間をかけるならば、質の「良い」英語を出し続ける方が、はるかに早く、はるかにしっかりとした英語が身についていきます。
特に、「発音」に関して言えば、「耳と音」だけを使っていくよりも、「文字と目」+「耳と音」を使う方が、確実に発音は上達していきます。
その理由は、前回書いた通りで、「音(三次元)」を「文字(二次元)」に落とすことで、よりはっきりと「音」を認識できるようになるからです。これが「会話」ではなかなか難しいのです。
というわけで、「文字付き音声テキスト」を使えば、「正確」で「質の良い」英語をアウトプットすることが可能になる、ということです。
さて次回は、「4.アウトプットを「大量」に行うことができる。」について考えてみましょう。
<続く>