<前回の続き>
前回、英文を「暗唱」することによって、いかに「ネイティブ感覚」を養うことができるかについて説明しました。
今回は「英文暗唱」のメリットについて、さらに深く考えてみましょう。
「暗唱」というのは、「文字付き音声テキスト」を使った学習の効果を最大限に高めてくれるものです。
繰り返しますが、「文字付き音声テキスト」の利点は次の4つです。
1.自分の意のままに、何度でも繰り返しインプットすることができる。
2.インプットの際、音だけでなく「音+文字」なので、認識がしやすい。
3.アウトプットの際、「正確」な音を出すことができる。
4.アウトプットを「大量」に行うことができる。
上記の4つの利点のうち、「暗唱」までやることのメリットは、「3」と「4」の2つです。
「会話」と違い、「暗唱」による英文は、そもそもが「ネイティブ」が書いた文ですから、それ自体が「正しさ」や「正確さ」を持っています。
同じ「アウトプット」でも、「会話」でアウトプットするよりも、「暗唱」でアウトプットする方が「正確」な英文を出すことができる、ということになります。
さらに、「会話」の場合は「相手」が必要です。
「相手」が必要、ということは「いつでも、どこでもできる」というわけにはいきません。
「相手」と「自分」の予定が合致し、「時間」と「場所」が合わなければ「会話」にはならないのです。
ところが、「暗唱」は「自分一人だけ」で行うことができます。
「自分一人だけ」で行うことができるということは、「いつでも、どこでもできる」ということです。
しかも、「音読」よりもさらにハイレベルな「暗唱」は、文字までも既に自分の中に入り込んでいますから、目から文字を入れる必要すらなくなります。
文字通り「自分一人だけ」でできるのです。
裸で、お風呂に入りながら英語をアウトプット。
道を歩きながら、小声で英語をアウトプット。
交差点で、ふと立ち止まった時に英語をアウトプット。
車を運転しながら、鼻歌を歌うような感覚で英語をアウトプット。
エレベーターの中で1人になった時、ここぞとばかりに英語をアウトプット。
このように、「音読」から「暗唱」のレベルにまで引き上げることによって、日常生活の中の「あらゆる空き時間」に、英語をアウトプットする時間を入れ込むことができるのです。
このことによって、上記の「4.アウトプットを「大量」に行うことができる。」が、本当に可能となります。
これは、「暗唱」を実際にやってみた人でないと実感できません。
これをお読みのあなたも「英語学習者」なのだとしたら、是非、短い文章でも良いので、一度お試しになると良いと思います。
ただし、暗唱する際には、いくつかの注意点があります。
次回は、「音読」や「暗唱」の際の注意点について考えましょう。
<続く>