前回の続き>
前回、「文法学習は、音声学習によって得られる効果を何倍にも高めてくれる」と書きました。
これはどういうことでしょうか。
「文法」は、先人達が、英語の中にある「法則」を見つけてまとめたものです。
そして「音」の中にもまた、英語の「法則」が含まれています。
つまり、「文法学習」も「音声学習」も、どちらも「英語の法則」を獲得することにつながるのです。
ただし、両者には違いがあります。
「文法学習」では、「不完全」ですが「意識」を持って英語の法則を学ぶことができます。
「音声学習」では、「無意識」ですが「全て」の英語の法則に触れることができるのです。
つまり、「意識or無意識」という点と、「不完全or全て」という点で、両者は足りない部分を補い合うのです。
「音声学習」によって獲得された英語の法則は、「無意識」であるが故に、自分でコントロールするのが困難です。
そこで、「不完全」ではあっても、「意識」を持って学習していくことのできる「文法学習」を行っていくと、それまで「無意識」で扱っていた英語の法則を、自分でコントロールすることができるようになっていきます。
これを野球のキャッチボールにたとえると、「音声学習」は「ボールを投げる感覚」を養うことになり、「文法学習」は「ボールのコントロール」を養うことになるのです。
というわけで、「文法学習」は、あくまでも「音声学習」の補助的なものとして捉えつつ、同時に「必須のもの」として捉えておくのが良いと思います。
ところで、「文法学習」というものは、「無限」に続くようなものではありません。
ある程度の範囲を終えてしまえば、それ以上は必要ありません。
だから、一度、その範囲を終わらせてしまえば良いのです。
その範囲とは…。
続きはまた今度!
続く