<前回の続き>
さて、話がそれた感もありますが、本線に戻りましょう。
そもそもの話の発端は、「英語は知識だけ詰め込んで覚えれば良いのではないですよ、それを引き出して使うという毎日の個人トレーニングが必要ですよ」ということでした。
「英語での会話」は、いわば「試合」のようなもの。つまり、本番ということです。
しかし、本番の試合でうまく振る舞うには、日々の「個人練習」をしっかりやる必要がありますね。
英語における個人トレーニングをざっとまとめると以下のようになります。
1. 発音と文字に関する理解と知識
2. 正しく発音するためのトレーニング
3. 文法に関する理解と知識
4. 単語やイディオムに関する知識
前回までは「1. 発音と文字に関する理解と知識」と「2. 正しく発音するためのトレーニング」について書きました。
この「1」と「2」は、言うなれば「音声学習」というものです。
音声学習は、本当に「スポーツ」に似たところがあって、ちょっとの練習ではなかなか上達しないのが当たり前。根気よく、じっくり取り組んでいくべきものです。
しかも、ただ量をこなすだけでなく、「頭」も使って色々意識しながら練習した方が良いです。
そうしないと、重ねた練習の量に比例して成長していかないということもあるので要注意です。
さて、今回からは、「3. 文法に関する理解と知識」について考えてみましょう。
「文法」というものは、上記の「音声学習」とはまるで性質の異なるものです。
「音声学習」に必要なものが「自分の身体のコントロール」だったり「自分を客観的に観察すること」だったり「音に対するセンス」だったりするのに対し、「文法学習」では別のものが要求されます。
「文法学習」では「考える力」や「覚える力」が必要となります。
そのうち、特に大事なのは以下の2つと言えるでしょう。
1. 抽象的な文章や言葉を具体例に変えて、イメージ化すること。(具体化する力)
2. 具体的な例やイメージから、それらを頭の中で抽象化すること。(抽象化する力)
このように書くと、とても難しいことのようですが、この2つはどちらも、日常的に誰もがやっているはずのこと。
そもそも「抽象的」ってなんでしょう? そして、「具体的」って何でしょう?
「具体的」というのは、「実体のある形となっている状態」や「目に見える形で表現されている様子」のことです。
これに対して「抽象的」というのは、「いくつかの具体的なものの中から、それぞれの個性となる部分を排除し、共通する要素やイメージのみを頭の中で考えるさま」のことです。
まあ、簡単にいえば、
・具体化する → 例を挙げる
・抽象化する → 話をまとめる
ということです。
次回、このことが「文法学習」にどのように影響してくるのか、もう少し詳しくお話しますね。
どうぞお楽しみに!
<続く>
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