<前回の続き>
私の教室にやってくる人達の中には、「文法が本当に苦手!」という人が少なくありません。
そして、実際に授業を始めてみると、なるほど、文法が苦手なんだな、ということがこちらにも分かります。
その一方で、こちらがあまり手をかけなくても、自分ですいすいと文法を学んでいく人もいるのです。
長年そのような人達をたくさん観察していると、文法が苦手という人とそうでない人には、それぞれ特徴があるように思えてきます。
文法をどんどん理解していく人というのは、「文法書に書かれた説明文」を読んで、それを「自分なりの理解」へと変換します。
しかし、文法が苦手な人は、「文法書に書かれた説明文」を「そのままの文章」として覚えようとしてしまいます。
その証拠に、読んだ内容をきちんと「理解」した人は、文法書に書かれたのとは違う角度から質問されても、ちゃんと自分の言葉で答えることができます。
ところが、文法が苦手な人は、少しでも違った角度から質問されると、もうあたふたしてしまい、答えることができなくなってしまうのです。
普通、文法書には「抽象的な説明文」と「それに対応した具体例(例文)」が載っています。
文法をどんどん理解していく人は、文法書に書かれたことを読みながら、そこに書かれた具体例とは違う、「別の具体例」を新たに自分の頭の中に作り出していきます。
新たな例を作り出す、ということは、そのことを「本当に理解している」ということです。
逆に、「新たな例を作り出せない」としたなら、そのことを「本当に理解した」とは言えないということなのです。
「自分で新たな例を作り出す」ということを、誰にも教わらず、自然とやる人はたいてい英文法をどんどん理解していきます。
しかし、「自分で新たな例を作り出す」ということをしない人は、いつまでも「理解する」という境地に到達しないでしょう。
文法書を読んで、自分で「理解したぞ」と思ったならば、すぐさま、その文法を使って「新たな例を作り出す」ということをしてみましょう。
文法のような理屈っぽいものを学習する際には、こういう「具体化する力」を鍛えていくと良いのです。
是非お試しください!
<続く>
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