前回の続き>

「英単語をどうやって学習すべきか?」の話に入ってから、今回で6回目になりました。

ちょっと長くなってしまいましたが、もう少しおつきあいください(笑)

単語というのは、英語学習の基盤となるものと言えますが、何しろ数が多いので大変なんですね。

前回まで、英単語の学習方法には、以下の3つがあると説明してきました。

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1. 覚えたい英単語に対応する「日本語の単語」と1対1でつけあわせていく。

2. 覚えたい英単語が使われた「例文」を丸ごと覚えていく。

3. 覚えたい英単語が含まれているような「本」や「雑誌」などを次々と読んでいく。
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このうち、「1」と「2」については既にご紹介しました。

今日は「3」についてお話します。

「1」は「単語レベル」。

これが連なったものが「2. 文レベル」と言えます。

今回の「3」というのは、「2. 文レベル」がさらにいくつも並んだもの、つまり「文章レベル」と言えます。

あるいは、1つのまとまった「物語レベル」とも言えます。

「1. 単語レベル」も「2. 文レベル」も、どちらも同じ1冊の「単語集テキスト」を使います。

このようなテキストでは、それぞれの文には「つながり」や「ストーリー性」はありません。

完全にぶつ切れの、1つ1つの独立した文として掲載されているはずです。

ところが、人間、たいてい誰にとっても、「バラバラの文」となっているものよりも、何かしら1つの「物語」となっているものの方が、すんなりと頭に入ってきます。

それは何故かといいますと、1つの文よりも、複数の文で物語になっていた方が、頭の中で「イメージ化しやすい」からです。

人は、「外から新たに入ってきた情報」が、「自分の頭の中のイメージ」とつながった時、そのことを「理解」します。

あるいは、「自分の頭の中の文字や情報や数字など」を思い浮かべ、それらが「別の文字や情報や数字」とつながって「1つのイメージ」として見いだせた時にも「理解」します。

つまり、「理解」とは「イメージへのつながり」なのです。

イメージへのつながりなしでは理解もあり得ません。

つながりがなく、単に頭の中に入ってきたとするならば、それは「独立した記憶」にすぎません。

「つながり」を見いだすのは、本当は理解しようとする本人の仕事のはずですが、時には、はじめから「つながったもの」として外で誰かがまとめてくれている場合があります。

例えば、「文」というものが「10個」あったとします。

その10個の文が、すべて「バラバラ」で独立していると、それらの間に「つながり」を見いだすのは困難です。

ところが、その10個の文がつながっていて、1つの「物語」としてまとまっていたとしたらどうでしょう?

おそらく、バラバラな10個を理解したり覚えたりするよりも、「物語」として理解したり覚えたりする方がはるかに楽なはずです。

なぜなら、本当は自分の頭の中でやるべき「つながりを見いだす」という仕事を、先に誰かがやっておいてくれたからです。

そういう意味で、「3. 文章レベル(物語レベル)」としてまとまったものをインプットしていく、ということを実践していくと、「2. 文レベル」で学習してくよりも、はるかに楽に、それでいて深く、長く、自分の頭の中に留めておくことができるのです。

先日、ある方から「単語は、文章の中でないと覚えられませんでした」というコメントを頂きましたが、これはまさに上記のことを言い表していますね。

では、「3. 文章レベル(物語レベル)」だけをやっていけば良いかと言えば、そうとは言えません。

なぜなら、文章(物語)レベルでインプットしていくと、どうしても「覚えたい単語をピンポイントで学習していく」ということが難しくなってしまうからです。

その点、「1」と「2」で使用する「単語集テキスト」は、自分が身につけたい単語のレベルにあったものに絞り込まれていますから、そこだけを集中して学習していくことが可能です。

だからやっぱり、英単語の学習においては、上述したような「1」から「3」までの3つのやり方をバランス良く取り入れるのが良いようです。

是非、やってみてください!

さてと、以上で「単語の学習方法」についてはおしまいです。

次回は、最初の話に戻って、これまでの話をまとめていきます。
どうぞお楽しみに!

<続く>

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