さて、先日の続きです。(前回記事はこちら。)
英語を身につけるということは、「単語」と「文法」と「発音」をバランス良く身につけるということです。
その中でも、特に「発音」は日本人の多くが放置しがちです。
しかし、「発音」こそ、英語学習全体のバランスを取る上でとても重要な学習項目なのです。
前回記事で書いたように、「発音」は「自分や他人が評価しやすい」ということもありますが、それ以外にも発音を身につけていくことの大きなメリットがあります。
そのメリットは、「単語」や「文法」にも通じるものです。
<アメブロからの続きはここから>
まず、メリットをお教えする前に、発音というものは、「単語」や「文法」とは違う要素を含む物であるということをご説明したいと思います。
「単語」というものは、主に「記憶力」を使って覚えていくものと言えます。
スペルを覚え、品詞を覚え、そして日本語の意味を覚える。
そうやって、ガチガチに記憶していくということが、人にもよりますが、学習進度のどこかの段階ではきっと必要になります。
そして、一度覚えた単語であっても、しばらくすると忘れてしまいます。
忘れた後で、もう一度覚え直して、またしばらくして忘れて、もう一度覚え直して、ということを延々と繰り返していくうちに、少しずつ「忘れなくなる」のです。
単語の学習というのは、このような「頭の学習」と言えます。
では「文法」はどうでしょうか?
「文法」というのは、「単語の変化のさせ方」に関する法則、そして「単語の並べ順」に関する法則をまとめたものです。
そこには「法則」がありますので、その法則を「理解する」ということが重要となります。
単語が「覚える」ことがメインであったのに対し、文法は「理解する」ことがメインになります。
ただ、「理解する」ということであっても、結局は「頭の学習」であることには変わりありません。
「単語」も「文法」も、結局のところ「頭の学習」となるわけです。
ところが、「発音」は違います。
発音は、「頭」を使わないというわけではありませんが、それ以上に「口」や「耳」を使わなくてはなりません。
「口」や「のど」や「舌」や「あご」などを使います。
また、外から聞こえて音を「耳」で捉え、分析するということも必要になります。
「口」や「耳」などを使うということは、「頭」というよりは「身体の運動」に近い部分があります。
これが、「単語」や「文法」とは違うところです。
「頭」ではなく「身体」を使う。
「頭の学習」は、「記憶力」や「理解力」を必要としますが、
「身体の運動」は、実際の身体のその部位を動かさなくてはなりません。
しかも、「記憶」や「理解」というものは、比較的短時間でできることかもしれませんが、「運動」というものは、短期間で身につけられるものではありません。
何度も何度も、同じ運動を繰り返さなくてはなりません。
これは、人の「脳」の部位の違いでもあります。
「頭の学習」は「大脳」を使いますが、「身体の運動」は「小脳」を使います。
「大脳」で学習したことは、長い時間が経つと忘れてしまうことがあります。
しかし、「小脳」で学習した運動は、長い時間が経ってもなかなか忘れません。
子供の頃に覚えた自転車の乗り方、楽器の弾き方、泳ぎ方、箸の持ち方など、「身体の運動」として小脳で覚えたことは、大人になっても忘れないものです。
その代わり、身体の運動を身につけていくためには、その運動を繰り返さなくてはなりませんし、身につけるまでの時間もそれなりにかかります。
つまり、「身体の運動」は「覚える」とか「理解する」ということで身につくのではなく、「トレーニングの繰り返し」によって身につくものと言えるのです。
英語の学習と聞くと、多くの人が「頭を使った学習」と思いがちですが、英語というものは意外に「身体の運動」のようなトレーニングの繰り返しを要するものなのです。
「発音」というものは、身につけていくには時間もかかりますし、トレーニングの繰り返しも必要となりますが、一度身につけてしまえば、それは一生、ほとんど失われることはありません。
「単語」や「文法」は、使い続けていなければ忘れてしまうかもしれませんが、「発音」は忘れないのです。
時間をかけて繰り返しトレーニングをして身につけた「発音」があれば、「英語」というものがずっと身近に感じられることでしょう。
「一生続けて行く」ということを考えると、最初から「発音」を身につけたしまった方が得策です。
そして、「単語」も「文法」も、どちらも「発音」と一緒に学習していくと、学習スピードが飛躍的に向上します。
「目で文字を見るだけ」で単語や文法を学習していくよりも、「音にする」ということを一緒にやりながら学習した方が遥かに早く、深く自分の中に入っていきます。
そうした意味でも、「発音」は放置せずにすぐにでも始めるべきです。
「発音」をキレイにし、英語というものに「自信」を持つということが、英語学習の近道と言えるような気がします。
本校では、「発音」を上達させるためのトレーニングを繰り返し行うようなレッスンを行っています。
発音は一人ではなかなか身につけられないものです。
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