時間をうまく使う方法を考えていくこのテーマ。

前回は、「ルーチンワーク」を一日の生活の中で先に割り振ってしまいましょう、ということを書きました。

たかがルーチンワーク、されどルーチンワーク。

ルーチンワークだけで時間がいっぱいになってしまった人は、これまでの記事を読んで、「本当に無駄な仕事がないかどうか」を改めて見つめ直してみると良いでしょう。

何度も言いますが、この記事は「時間が足りなくて困っている人」にこそ読んで頂きたいと思っています。

時間がまあまあ足りている、なんとかなっている、という人は、ここまでのことをやる必要はないかもしれません。

肝心なのは、「自分の価値観を見つめ直す」ということですから、簡単なことではありません。

今まで自分が信じてきた価値観を疑い、同時に
今まで自分が疑ってきた価値観を信じる、

ということをするのですから、誰にも簡単にできることではないかもしれませんね。

これまでの記事はこちらからご確認頂けますので、是非どうぞ!

さて、では、前回の続きで、今日は「ルーチンワーク以外の仕事」について考えてみましょう。

前回、「朝」の時点で、その日の時間の使い方を決めておくと良いと書きました。

朝、仕事を本格的に始める前に、「15~30分ほど」の時間をたっぷり使って、今日一日の時間の使い方を考え、決めます。

この「15~30分」を設けることで、その日の時間の使い方が全然違ってきます。

勤務時間が「9:00」スタートだとしたら、「9:00~9:30」をこの「スケジュールを決める(確認する)」という時間に充てても良いでしょう。

もちろん、「9:00」からすぐに本格的に仕事に取りかからなくてはならないのだとしたら、その前の時点、例えば、「前の日の帰社前」の時間帯か、「その日の始業時間前」の時間帯にやっておく必要があるのは言うまでもありませんね。

どちらにしても、「15~30分」ほどの時間をたっぷり使い、頭の中で、慎重に「今日という1日をどうやって使おうか」ということを練って、練って、練りまくって決めていくのです。

この最初の「15~30分」というものが、その後の時間の使い方を劇的に変えてくれるのです。

さて、ルーチンワークは、簡単な仕事や短時間で終わる仕事がほとんどかもしれませんが、中にはルーチンなのに複雑で時間がかかる仕事もあるかもしれません。

いずれにせよ、ルーチンワークはルーチンワークで、「この時間でやる」と決めておくと良いのです。

そして、その上で、今度は、ルーチンワークではない仕事を割り当てていきます。

ルーチンワークではない仕事とは、どんなものでしょうか?

例えば、次のようなものが挙げられます。

・3ヵ月後の新規セミナーを企画する。
・宣伝用のチラシのデザインを考える。
・原稿の校正をする。
・先日の会議の議事録を書く。
・○○先生に、原稿執筆の依頼状を作成し、送る。
・外回り営業1、△△商店に顔を出す。
・外回り営業2、□□商店に顔を出す。
・社内ミーティング(企画営業部)の資料を作る。
・社内ミーティング(企画営業部)に出席する。
・新入社員のためのパソコンを設置する。
・A社とB社とC社から、セミナーテキスト印刷費の相見積もりを取る。
・社内ブログの更新
・社内の備品の確認、ネット注文。
・現場の完成状況を確認しに行く。

他にも、業種や職種によって、様々な仕事がありますね。

このように、「毎日の繰り返し」ではない仕事を「ルーチンワーク」の間の時間に入れていくことになりますが、この時、1つ重要なことがあります。

それは、「ルーチンワーク」も「ルーチン以外の仕事」も、どちらも「今日中にやるべき仕事」に関しては、なるべく早めの時間帯(例えば「午前中」)に入れてしまうと良い、ということです。

「明日に回しても良い仕事」よりも、「今日中に終わらせなくてはならない仕事」の方が、優先順位が上のはずです。

では、「今日中であれば良いのだから、夕方に回そう」と思っていると、突然の「イレギュラーな(不規則で不意な)仕事」が入ってきたときに、もう「残業」するしか他に選択肢がなくなってしまいます。

しかし、今日中にやるべき仕事を「午前中」に当てておけば、いざ、「イレギュラーな仕事」が入ってきても、午後の時間で終えられる可能性が十分にあります。

イレギュラーな仕事とは、次のようなものです。

・自分宛の電話がかかってきた(しかもいつも長電話する人から!)
・急な社内ミーティングの招集がかかった
・突然の命令で外出しなくてはならなくなった
・急に来客があり、対応しなくてはならなくなった
・届くはずの資料が届かず、別の方法を急遽考えなくてはならなくなった
・事故が発生し、急に対処しなくてはならなくなった

他にも、色々あると思います。

このようなイレギュラーな仕事が入る可能性がないというのならば良いかもしれませんが、イレギュラーな仕事はたいてい誰にも起こり得るものです。

常にイレギュラーな仕事が入ることを想定し、「今日やるべき仕事」はなるべく早い時間帯のうちに終えてしまうと良いのです。

このことは「1日」だけの話ではありません。

「1週間」という時間を考えた時に、「今週やるべき仕事」については、できるだけ「月曜日」や「火曜日」のように「週の前の方」で済ませるように予定を組むと良いでしょう。

ただし、「今日やるべき仕事」や「今週やるべき仕事」に抜けがあってはいけませんので、そもそもこういったことは、この記事テーマの最初の方で書いたように「紙に書き出し、一目で全ての仕事が見えるようにしておく」ということが肝要です。

「紙で一目でわからない」ということならば、紙の書き方を工夫しなくてはなりません。

また「やるべき仕事」が発生したら、すぐにその紙に「メモ」をするクセをつけておくことも重要です。

このように、朝(あるいは週のはじめ)の時点で、「紙」をみながら「時間の割り振り」を決めておく、ということが時間管理の基本となります。

忙しくて時間が足りない!と思っている人は、是非取り組んでみて下さい。