<前回の続き>
(「発音美人になりましょう!」の記事一覧はこちら。)
英単語の中には、「スペルに書かれていても、発音されない文字」が含まれている場合があります。
そのような文字のことを「黙字」と言います。
ところが、同じ黙字でも、「発音されることがある黙字」と「発音されることのない黙字」に分かれます。
これは、どのように区別すれば良いのでしょうか?
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「黙字」というのは、前回も説明した通り、「発音されない文字」のことです。
日本語の場合は、「ひらがな」や「カタカナ」で表記された文字は、ほぼ100%全て発音されるのが普通です。
しかし、英語では、「文字」として書いておきながら、その文字を「発音しない」ということが起こります。
どうしてそうなのか、ということについてはここでは触れるのはやめておきます。
今日は、「どの文字が、どういう時に黙字となるのか」ということを確認する方法についてのみご紹介します。
黙字の確認の仕方はいたってシンプルです。
「辞書」を引けば良いのです。
辞書を引けば、1つ1つの単語に対して、必ず「発音記号」というものが表記されています。
その「発音記号」を見て、単語の「スペル(文字)」に対する発音記号がなかったならば、その文字が「黙字」ということになります。
例えば、「eat」という言葉の場合、発音記号では[íːt]となります。
この場合、「ea」というスペル(文字)が[íː]という発音に対応し、「t」というスペルが[t]という発音に対応していると読み取ることができます。
つまり、「eat」という言葉には「黙字はない」ということになります。
一方、「come」という言葉の場合は、発音記号では[kʌ́m]となります。
「c」というスペルは[k]という発音に対応し、「o」というスペルは[ʌ́]という発音に対応し、そして「m」というスペルは[m]という発音に対応しています。
ところが最後の「e」には、対応する発音記号がありませんので、この「e」は「黙字である」ということになるのです。
さて、話を元に戻しましょう。
黙字の中には、「発音されることがある黙字」と「発音されることのない黙字」があります。
このうち、「発音されることがない黙字」は、辞書に表記されている「発音記号」の中にそもそも書かれていません。
上記の「come」の「e」の部分は、発音記号そのものに初めから表記されていないのですから、これは「発音されることがない黙字」ということになります。
しかし、「発音されることがある黙字」の場合は、実は「発音記号」に明記されているのです。
ただし、多くの辞書では、「発音されることがある黙字」に対する発音記号は、たいてい「斜体字(斜めに傾いている字)」で書かれています。
例えば、「strength」という言葉の場合、発音記号は[stréŋkθ]のようになっていますが、[k]の部分はたいてい斜体字となっています。
もちろん、辞書によっては「斜体字」という表記方式を採用していないものもありますが、多くの辞書、あるいは単語集などはこの方式を採用しています。
つまり、「発音記号」の中に「斜体字」になっている部分があったら、その発音に対応している文字が「発音されることもある黙字」ということになるのです。
「発音されることもある黙字」があった場合、私は個人的には、極力発音しないようにした方が無難だと思います。
この辺は意見が分かれるところだろうと思いますが、「発音されることもある黙字」は、本来「黙字」なのですから、やはり発音しないのが一般的だろうと思うのです。
ただし、語尾の「r」については、斜体字であっても発音した方がよい場合がありますので、結局は単語によって異なる、ということになります。
その辺りを踏まえ、注意深く辞書の発音記号を読んでみると、意外な発見があって面白いですよ。
是非、色々な単語で調べてみてください。
<続く>
本校では、「黙字」を含め、発音の仕方について、一人一人個別に丁寧に指導しています。
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