「be動詞」というのは、英語初学者にとっては少々難しい言葉と言えます。

英語教師達も、十分にこの言葉について理解していないと、説明するのが困難でしょう。

どうして難しいかと言えば、「様々な日本語の意味」になるからです。

今日は、もう1つ、「be動詞」を使った表現についてご紹介します。

 

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まず、しつこいですが、基本のおさらいです。

「be動詞」は、基本的に「存在」の意味、そして「なんらかの状態」の意味の2つの意味を持っています。

例1: My father is there.「私の父はそこにいる。」
「存在」の意。)

例2: My father is an English teacher.「私の父は英語教師である。」
「なんらかの状態」の意。補語には「名詞(an English teacher)」が置かれている。)

例3: My father is angry with me.「私の父は私に腹を立てている。」
「なんらかの状態」の意。補語には「形容詞(angry)」が置かれている。この場合、be動詞自体は日本語に訳されにくい。

 

be動詞は「あるいる存在)」や「〜であるなんらかの状態)」というように、意味によって様々な日本語で表現されます。

さらに、be動詞が「原形」となる場合には、「行く来る未来における存在)」や「〜になる未来における状態(=変化)」のような日本語で表現されます。

ここまでが前回のおさらい。

今回は、さらに別の表現についてご紹介します。

 

be動詞が「完了形」の「経験」の意味を表す場合には、「行ったことがある」というように、「行く」という日本語で表現されます。

例: I have been to Moscow two times.「私はモスクワに2回行ったことがある。」

これは、「have been」の後ろに「to」という前置詞が置かれた場合の話です。

「be動詞」は、もともと「存在」や「なんらかの状態」を表すのですが、古い英語では、be動詞そのものが「行く」という意味を持ったいた時代があったそうです。

その頃は、例えば過去形などでも「was to」で「〜へ行った」のような意味で使われていたとか。

その名残からか、今でも、「完了形」の場合に限り、「have been to」という形が使われるようになったということです。

そういうわけで、「be動詞」の後ろに「to」という「方向」を表す前置詞が来ることに違和感を覚える方もいるでしょうが、古くからの英語の成り立ちで、慣用的に使われるようになっていると理解しておけば良いでしょう。

 

 

<続く>

 

 


 

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