前置詞の「of」と「from」は、時に「入れ替えても英文として成立する」という関係があります。

例えば、「made of」と「made from」は、どちらも英語として正しい表現として使われます。

しかし、両者の意味合いは、文の発信者(話し手・書き手など)の「感覚的なさじ加減」によって微妙に異なります。

今日は、前置詞「of」と「from」の違いについてご紹介します。

 

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「of」という前置詞は、元々「何かしらの本体のうちの一部分」を表します。

例えば、「the door of the house」という表現の場合、「door」は「house」の「一部分」であるということが表現されています。

このことから派生して、「of」には様々な意味や使い方がありますが、それでも、元々は「何かしらの本体のうちの一部分」という意味だったのです。

 

一方、「from」というのは、「〜から」という日本語からも連想できるように、「出所(でどころ)」を表します。

「ある場所から発生した」というように、元々、どこか離れたところにあったものが起源となっているという意味を表すような場合に「from」が使われるのです。

例えば、「the garbage from the house」という表現の場合、「garbage(生ゴミ)」は「house」から生じたという意味になり、ゴミの出所が家であるということを表しています。

 

つまり、「of」という言葉は、「後ろの言葉」を直接的に「前の言葉」につなげるものであり、そのつながりが「強い」あるいは「近い」場合に使われ、

「from」という言葉は、「後ろの言葉」を、やや間接的に「前の言葉」につなげるものであり、そのつながりは「of」に比べれば「弱い」あるいは「遠い」場合に使われるのです。

このことから、「動詞」の後ろに「of」や「from」が使われる場合も、「その後ろに置かれる言葉」と「その動詞」とのつながりが強く、近い場合には「of」が使われ、逆につながりが弱く、遠い場合には「from」が使われるという傾向があります。

 

例1: This table is made of wood.「このテーブルは木でできている。」
→ この場合、「wood」と「is made」の関係が近く、強いことが表されている。つまり元々の「材質」などがほぼ変化せず、見た目からも「木」であることがわかるようなものであることが表現されている。

 

例2: This oil is made from corn.「この油はトウモロコシからできている。」
→この場合、「corn」と「is made」の関係が弱く、遠いことが表されている。つまり、元々の「素材」や「原料」の性質が変化し、見た目からは「トウモロコシ」であることがわからないものであることが表現されている。

 

例3: My grandfather died of heart attack.「私の祖父は心筋梗塞で亡くなった。」
→この場合、「heart attack」と「died」の関係が強く、近いことが表されている。つまり、「心筋梗塞」が直接的な死因であると文の発信者が感じているということが表現されている。

 

例4: My grandfather died from drinking too much wine.「私の祖父はあまりに多くのワインを飲んだことが原因で亡くなった。」
→この場合、「drinking too much wine」と「died」の関係が弱く、遠いことが表されている。つまり、「ワインの飲み過ぎ」が原因ではあるが、それが直接的な死因ではないと文の発信者が感じているということが表現されている。

 

このように「of」と「from」では、「直接的か間接的か」あるいは「関連が強いか弱いか」という点で使い分けることできます。

自分が英文を作るときには、この違いを気にしてみると良いでしょう。

 

<続く>

 

 


 

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