前回、英語を「暗唱」する際は、十分に「口が軽くなる」まで文字から目を離さないようにしましょう、と書きました。
頭で覚えるのではなく、口で覚える。
これが英文暗唱の鉄則です。
つまり、暗唱が完成するには、まず音読が正しく、滑らかにスラスラとなっていなくてはなりません。
つっかえつっかえ音読したり、十分に口が軽くなっていないようでは、「口」で覚えることはできません。
逆に言えば、暗唱が完成している時点で、既に「口」は軽くなっていなくてはならないのです。
では、「口」をたくさん使って練習し、スラスラと英文を「暗唱」できるようになったとしましょう。
これができるようになれば、もう暗唱は苦しくありません。
「口」が勝手に動いてくれて、文字など見ずに、それこそ歌を歌うように滑らかに英語の音を自分の口から出すことができるようになります。
私の教室の生徒達も全員、この状態に達します。
しかし、ここで注意しなくてはならないことがあります。
それは、「口」が勝手に動いて音を出してくれるから「頭」では何も考えていない、という状況にだけは陥ってはいけないということです。
いったん英文を口で覚えてしまえば、頭では何も考える必要がなくなります。
何も考えなくても、口から呪文のように英語の音を出すことができてしまうのです。
しかし、それではいけません。
「口」からは勝手に英語の音が出て来ようとしますが、それと同時に、自分の「頭」では、それを制御(コントロール)しなくてはなりません。
音を「出す」のは「口」が無意識にやりながら、同時に、
音を「制御する」のは「頭」で意識してやるべきなのです。
ただし、このことを注意するのは、あくまで「口が軽くなる」という状態になった後の話ですからね。
先に「口の軽さ」ありきで、「頭での制御」はその次のステージであるということを忘れないようにしましょう。
では、英文暗唱の際に、「口」の軽さを実感しながら「頭」の中では何を意識すべきでしょうか?
詳しくは次回以降にご紹介しますね。
どうぞお楽しみに!