ここのところ別のテーマでブログ記事を書いていたので、「英語は絶対暗唱だ!」のテーマから少し遠ざかってしまいました。
忘れてしまった方は、これまでの記事リストから読み直してみて下さい。
(「英語は絶対暗唱だ!」テーマ記事リスト)
前回は、「暗唱」というものが「口」から自由に出てくるからと言って、「頭の中で何も考えていない」という状況には決してなってはいけない、と書きました。
では、英文を暗唱しながら、「頭」の中では何をすれば良いでしょうか。
実は、これは「暗唱」の1つ手前の段階の「音読」の時と全く同じように考えれば良いのです。
「音読」をする際の心構えは、以下の3つでした。
1.スペル(文字)と発音の関連性に注意すること。
2.英文の構造(品詞・文法項目・文型)を意識すること。
3.英文の意味、単語の意味を捉え、そこから「映像化」しながら音読すること。
つまり、暗唱をしながら、頭の中で「スペル」と「文法」と「イメージ」を同時に浮かべる、ということです。
これを同時に行うということがやれて初めて、ネイティブ感覚を「疑似体験」することができます。
この中で、最初に確認すべきは「スペル」です。
音読の時は、「スペル(文字)」は目の前にありますが、暗唱の時にはこれがなくなります。
つまり、「スペル(文字)」は、自分の頭の中で書けるようになっていなくてはならないのです。
そこで、「暗唱」までできるようになった文章については、スペル確認の意味で、「暗唱しながら紙にスペルを書く」という作業をしてみると良いでしょう
私の教室では、これを「暗唱書き」と呼んでいます。
暗唱書きをしながら、もしも正しくスペルが書けていない場合は、もしかしたら、「発音そのもの」も正しくない可能性があります。
なぜなら、「スペル」が違えば「音」も違ってしまうことが多々あるからです。
「スペル」が違えば「音」も違う。
逆に言えば、「音」が違えば、「スペル」も違ってしまうのです。
英語を「音」で発する場合、聞いている相手は、その「音」を頼りに意味を理解していきます。
しかし、「音」に誤りがあれば、相手の頭の中では「正しい文字」として認識されません。
私達日本人が、聞いた日本語を頭の中で「文字」に置き換えることができるのと同じで、
英語を母国語とする人達もまた、聞いた英語を頭の中で「文字」に置き換えています。
そして、正しい「文字」として認識することができて、やっと「単語の意味」として認識することができ、さらには「文の意味」として理解することができるのです。
もちろん、面と向かって会話する場合には、たとえ相手の発音が悪くて「文字」を思い浮かべることができなくても、相手の表情などから「想像」して意味を察することはできます。
しかし、「想像しなくてはならない」という負荷が常にあるようでは、聞いている相手は疲れてしまいます。
自分が「正しいスペル」を頭の中できちんと書くことができて、その上で、そのスペルを「正しい音」に変換することができるなら、相手の負担も軽減されるということです。
英語を学習する以上、「相手とのコミュニケーション」というものを常に想定しなくてはなりません。
そういう意味では、「スペル」をきちんと把握しながら「音にする」ということがとても重要なのです。
是非、意識してみましょう!