英語学習には「暗唱」が絶対に効果的だ!と主張するこのコーナー。
前回までは、音読や暗唱によって、「英語の法則」を無意識のうちに学習することができる、ということをご紹介してきました。
この、「無意識のうちに」というところが、言語学習にはとっても大切なんですね。
「無意識」に反応することができないうちは、まだまだ「自在に英語を操る」というレベルには程遠いと言えます。
このことは、「口頭でのやりとり(会話)」だけで必要なのではなく、実は「文書でのやりとり」においても必要なのです。
例えば、TOEICという英語の試験がありますが、これは「リスニング」と「リーディング」に分かれているということは皆さんもご存じでしょう。
TOEICは、日本の企業が人を採用する際に、応募してきた人材がどれほどの英語力を持っているかをはかる目安として使われることが多いとされています。
そして、満点の「990点」のうち、「730点」を超えているかどうかを重視している企業などは結構あります。
どういう根拠で「730点」が基準となるかはそれぞれの企業によってあるのでしょうが、私も「730点」という数字は1つの目安にしても良いと思っています。
「730点」を超えるスコアを取得した人はみな、ほぼ例外なく、「リーディング」の問題を最後まで読み終えることができています。
ところが、「730点」を超えられない人は、たいてい、リーディング問題の後半にある「長文読解」というものに手こずって、時間内に最後まで読み終えることができません。
どうして長文で手こずってしまうかと言うと、「英文を感覚的に読む」ということができていないからです。
いくら文法や語彙の知識が豊富であったとしても、それらを頭の中で「意識的」に読んでいるようでは時間がかかってしまいます。
ところが、日頃から「音読」や「暗唱」を繰り返し実践している人は、頭の中の「無意識」の領域が鍛えられ、「英語を英語のままで理解する」ということに慣れていきます。
そうすると、「口頭」でのやり取りだけではなく、「文書」で英文が入ってきた時にも、「感覚的」に英文を読むことができるようになるのです。
だから、TOEICなどの試験で「リーディングが弱い」と思っている人ほど、実は「音読」や「暗唱」などの音声学習をたくさんやると良いのです。
「文書」を読解する力を上げるのに「音」の学習が必要だ、と言われると不思議な気持ちになるかもしれませんが、実際にやってみれば分かるでしょう。
文法や単語の知識は十分なのに、TOEICで最後まで問題を読み終えることができないという人は、間違いなく「音声学習」の量が不足しているはずです。
もっとも、文法や単語の知識がそもそも不十分な人は、そちらの方も合わせて学習するのが良いですね。
是非、試して見てください。
※記事をお楽しみ頂けましたら、以下のランキングにご協力をお願いします。
ポチッと押して頂ければ嬉しいです。(久末)