英語をやるなら「暗唱が効果的だ」と訴え続けるこのコーナー。
「英語の文章を暗唱する」ということで、世界のどこにいても、たった一人自分だけでも、いつでもどこでも英語を学習し続けていけます。
暗唱はどの程度のところまでやるべきでしょうか。
前々回はここで終わってしまいました。(前々回の記事はこちら)
まず「暗唱の前には音読の完成度を高める」ということが必要です。
覚えたい英文を、スラスラ、スラスラと、正しくきれ~いに読めるように、何度も繰り返し声に出して練習しましょう。
もちろん、なにをもって「正しい」と言えるのかは、初心者ではなかなか分からないでしょうから、慣れないうちは誰かに習うとよいでしょう。
発音記号を学び、スペルと発音の関係性を把握しながら、丁寧に、一つ一つの音を出せるように練習していきます。
丁寧さを高めると、自然とスピードは落ちるでしょうけれど、まずはそれで構いません。
ゆっくりと、でも丁寧に、キレイに読めるように、自分の口と舌とのどに「音の出し方」を覚えさせていくのです。
そうやって繰り返しをする度に、だんだんと「口」が軽くなる感覚を覚えるはずです。
そうなってきたら、少しずつスピードに乗って、リズムにのって、徐々にスラスラにしていきます。
ここまで来ても、まだ目は文字から離してはいけません。
十分に口が軽くなるまで、ひたすら「文字から目を離さない」という我慢が必要です。
一つの文を暗唱できるようになるまで、「目を離さずに音読する」というのをどれくらい、何回くらい繰り返せばよいと思いますか?
もちろんそれは、個人個人の経験値や能力によって異なります。
ただ一つ言えることは、どんなに上級者であっても、「最低50回」は繰り返し、文字を見たまま音読をしなくてはならないということです。
例えば、私が1つの英文を音読して暗記までしようと思ったならば、暗唱学習歴20年以上の私であっても、やっぱり「最低50回」は繰り返し音読をします。
それは「最低回数」なのであって、難しい単語が使われていたり、自分の口に馴染みの薄い発音が含まれているような場合には簡単に「100回」とか「200回」とか「300回」とかに増えます。
「何回繰り返す」ということではなく、「自分の口が軽くなるまで繰り返す」ということなのです。
暗記や暗唱は、「頭」で覚えようとしているうちはほとんど学習効果がありません。
「口」と「耳」で覚えてこそ、はじめてその学習効果が現れてくるのです。
私が新しい英文を暗唱しようとして、まずは音読を練習していたとしましょう。
その状況は、あまり人に見せることはありませんが、もし見ている人がいたとしたら、きっと次のように思うでしょう。
「いったい、この人はいつまで文字から目を離さずに音読をしているのだろう?」
たぶん、端から見ている分には、「もう十分きれいな音読になっているじゃない」と思うかもしれません。
でも、でも、暗唱を目指している当の本人が、自分で「自分の口が軽くなった」と感じないうちは、まだ文字から目を離してはいけないのです。
自分の口が十分に軽くなったと思ったその時に、ようやく「文字から目を離し、見ないで言ってみる」のです。
そこで少しでもつっかかったら、もうしばらくは「文字を見ながら音読する」ということを続ける必要があります。
丁寧さもなく、正しさもなく、口も回らず、つっかかっているのに「英文を暗記した」と言っている人がいたとしたら、それは「頭で無理矢理覚えただけ」なのです。
そんな学習では、いざという時に「口」が動きません。
言語というものは、いざという時に、「口が勝手に動いてくれる」のでなければ使えません。
口を慣らす。
耳を慣らす。
インプットだけでなく、たくさんのアウトプットをする。
そういう地道なトレーニングをこなしていくうちに、誰にでも通じやすい、優しい英語が話せるようになるのです。
是非試して見てください!!
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