言語を身につけていく上で、その言語の「音」と「文字」を自在に変換できるようにすることはとても大事ですね。
前回、「絵本の読み聞かせ」の話をご紹介しました。(前回記事はこちら)
幼少の頃、つまりは「言語学習の初期の頃」に、たっぷりと絵本の読み聞かせをしてもらった子どもは、その後の「文字」の学習に比較的抵抗なく入っていくことができる、ということでした。
今回は、これを「外国語学習」に当てはめて考えてみることにします。
英語などの「外国語」でも、やはり「音」と「文字」の変換ができる人とそうでない人では、やはりその言語能力に大きな開きがあると言えそうです。
英語ネイティブスピーカーが話す英語を聞いて、即座に「スペル」が浮かぶかどうか。
あるいは、紙に書かれた英語の文章を見て、即座に適切な「音」で発することができるかどうか。
こういうことができる人の方が、英語における言語能力は「高い」と言えますね。
では、そういう「音」と「文字」の変換というのは、どのような過程を経てできるようになっていくものでしょうか。
これは、前回書いた「絵本の読み聞かせ」が大きなヒントになっています。
「絵本の読み聞かせ」というのは、子どもにとっては「音と文字の同時インプット」と言えます。
「音だけ聞く」とか「文字だけ見る」というようにバラバラにインプットするのではなく、「音と文字」を一緒にインプットしていくのです。
前に「音は三次元(あるいは四次元)、文字は二次元である」という話をしましたね。
次元の異なるものを「対応させていく」ためには、「同時にインプットしていく」という作業がまず必要となります。
母国語の場合は、「絵本の読み聞かせ」がこれにあたります。
では、大人になってからはどうでしょう?
大人になってからは、誰かに読み聞かせてもらうというよりは、「自分で音と文字を用意する」ことが可能なはずですね。
つまり、「ネイティブが朗読を吹き込んだ音媒体と、それの基となった文字テキスト」がセットになっているものを自分で用意すれば良いのです。
今の時代、書店に行けば「Audio Book(オーディオブック)」というものがあります。
あるいは、外国の「映画のセリフ」をまとめた本なども売っています。
このように「音+文字」がセットになったものは、探せばいくらでも見つかります。
子どもの絵本のように、自分が興味を持てるような内容やテーマのものを、自分で選べば良いのです。
そして、子どものように、「何度も繰り返し聞く」ということを実践していくことが大切です。
「音」と「文字」を同時にインプットし、それを繰り返していくことによって、徐々に頭の中で「音と文字」がつながっていき、少しずつ両者を変換できるようになる、ということですね。
言語学習の「初期」の頃は特に、このような「音」と「文字」の同時インプットの学習がとっても重要なんです。
さて、続きはまた今度!
どうぞお楽しみに!
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