自分が思っていることや考えていることを「的確に人に伝える」ということができる人。
そういう人を「話し上手」と言いますね。
私も「話し上手」になりたいなぁ、と思って毎日を過ごしています。
「話し上手」の人達を観察しながら、そこに共通の「ルール」を見出していこうというこのコーナー。
今日は「話すスピードを見直そう」というテーマで考えてみましょう。
まず我が身を振り返ってみると、私自身は「割と早口」かな、と思うことがよくあります。
たぶん、頭の中で思っていることを「たくさん伝えたい」という思いから、自然と早口になってしまうのでしょうね。
授業中も、私が「バババッ!!」とたくさんのことを一気に喋るものですから、時には生徒が「ん?」というような顔をすることもあります。
は~、反省。
人が何かを聞いて理解していくには、それなりの「時間」が必要です。
話す方の人は、頭の中では既に「整理がついている」かもしれませんが、聞いている相手の人は、話された音を聞いてから頭の中で「整理をしていく」のです。
だから、何かを相手に話して伝えようとするとき、自分の中で整理がついているからと言ってスラスラとスピーディーに話してしまうと、相手は「理解」する時間が足りずに追いついていけなくてなってしまう可能性があります。
そこで「ゆっくりにしよう」という意識を持つことが大切なのですが、これがまた難しいのです。
私のように「無意識に早口になってしまう」という人が「ゆっくり喋ろう」とするのはカンタンなことではありません。
「スピードを落とす」ということを意識していても、次第に自分の本来のスピードに戻ってしまいます。しかも、なかなか自分でそのことに気づきにくい。
そこで「スピードを落とす」のではない、別の方法が有効と思います。
それは「ゆっくり話す」のではなく、話の中で、時々「ポーズ(休止)」つまり「一呼吸」を入れる、という方法です。
例えば次のような内容を人に伝えたかったとします。
『Aさん、明日の朝9時にこの資料を8人分第3会議室に届けてくれる?』
これを「一気に」言われた場合、聞いている人は「え?」と思ってしまうかもしれません。
相手に「理解してもらいたい」と願うならば、例えば、次のように「ポーズ」を入れると良いです。
『Aさん(ポーズ)、明日の朝9時(ポーズ)、この資料を8人分(ポーズ)、第3会議室に届けてくれる?』
この「ポーズ」を入れると、相手はその時点で「返事」を入れやすくなります。
つまり、次のような感じです。
自分:『Aさん。』
A :『はい?』
自分:『明日の朝9時、』
A :『はい。』
自分:『この資料を8人分、』
A :『はい。』
自分:『第3会議室に届けてくれる?』
A :『はい、わかりました。』
相手が「はい」と言って了解したことを確認していくには、このように「ポーズ」を入れると良いのです。
そうすると、相手も返事を入れやすい。あるいは「うなずく」などの反応を入れやすい。
特に「9時」「8人分」「第3会議室」のように数字がいくつも入っているような場合には、このように区分けして伝えた方が遥かに伝わりやすくなります。
私もついつい早口になってしまうので、この「ポーズを入れる」という方式を取り入れようと思います。
特に、相手が1人ではなく、会議のような場で複数の人間に向かって伝えるような場合にはこの手法は有効だと思います。
ただし、物事も「適度」にやるのが良いので、普段からのんびりな口調の人は、逆にあまり「区切らない」ようにして話すのが良いかもしれません。
そうやって、「話すスピードを見直す」ということをやるだけで、「話し上手」に近づくことができるのではないかと思います。
皆さんもぜひ意識してみてください!
(私もやってみます!)
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