<前回の続き>

(「子供向けの英語教育について」の過去記事一覧はこちら。)

 

今の日本には、「我が子には早いうちから英語を習わそう」と思う人がたくさんいるようです。

親自身、自分の人生を振り返り、「学生時代」に英語にやられ、「社会」に出てからも英語にやられ、英語にはさんざんな目に遭った人ほど、「我が子には早いうちから英語を習わそう」と思うようです。

逆に、英語ができるようになった人ほど、「そんなに早くから子供に英語を習わせる必要はない」と考える傾向があるように思います。

私(久末)は後者の立場なので、子供には早期英語教育は不要だという考えを持っています。

いや、「不要」というだけでなく、「デメリット」さえあると危惧しています。

前回、前々回と示してきたように、私の個人的な意見としては、「小学5年生の2学期〜6年生の夏休み前」から英語の学習を開始するので十分と思っています。

それよりも前から英語を習わせるのは、特別な事情でもない限り、やめておいた方が良いというのが私の考えです。

では、小学5年生よりも前の時期には、何もしないのが良いのでしょうか?

いいえ、そんなことはありません。

英語以外の「別のこと」で、大人になってから役に立つことがあります。

今日はその辺りについて考えてみようと思います。

 

<アメブロからの続きはここから>

 

まず、子供に対する「早期教育」は何を目的としているのか、というところから考えるべきだと思います。

多くの親達は、「子供が大人になってから苦労しないように」という思いから、子供のうちから何かを習わせようとします。

英語もその1つですね。

しかし、「大人になってから」のことを考えるならば、「大人になって、何が必要か」を考えなくてはなりません。

では、社会に出て活躍できる人とは、どのような人でしょうか?

本ブログの別テーマ「誰でもできる人になれる」でも書いていますが、どんどんできるようになっていく人には、次のような傾向があります。

 

1. 客観的に、複数の視点から物事を観察することができる。

2. 一つの事柄から考え始め、その思考を広くしたり、深くしたりすることができる。

3. 忍耐強く、こつこつと繰り返し努力することができる。

 

他にもあるでしょうが、上記の1〜3のようなことができる人は、英語に限らず、どのようなこともどんどん上達していくことでしょう。

逆に、上記の1〜3のようなことができない人は、「いくら時間をかけても」なかなかできるようにならない可能性があります。

ということは、上記のようなことができるような人になるために、幼少の頃からやるべきことは何でしょうか?

それは、「前頭前野」を鍛えるということです。

 


 

「前頭前野」というのは、脳の司令塔とも言われています。

「人間」と「人間以外の動物」の最も大きな違いの1つに、この「前頭前野」の発達が挙げられます。

他の動物に比べ、人間の前頭前野は非常に発達しています。

前頭前野が発達することで、人は次のようなことができるようになると言われています。

A. 善悪の区別をする

B. 忍耐強く、我慢する

C. 2つ以上のことを同時に処理する

D. 人の表情から、考えていることや、その時の気持ちを読み取る

E. 新しい事を学習したり、新しい事に挑戦していこうという意欲を持つ

F. 音楽的な活動や芸術的な活動などを上手にこなす

G. 1つのことに集中し続ける

H. 自分の持っている知識をつなげ、新しいアイディアを生み出す

I. 言葉を使って人に自分の考えを説明したり、人の言葉を理解したりする

他にもたくさんあるようですが、要するに、「人間が人間らしい知的な活動をする」ためには、前頭前野の働きが必要ということです。

前頭前野を鍛えれば、今日の冒頭で挙げた「1〜3」のような事柄もできるようになります。

前頭前野は大人になってからも鍛えることができますが、子供の方が楽に鍛えることができます。

これは、英語と違って、「早すぎることで問題となる可能性がある」というものではありません。

個人的には、前頭前野を鍛えるのは早ければ早いに越したことはないと思っています。

 

では、前頭前野というものは、どのように鍛えることができるでしょうか。

「子供の英語教育」という話とは少しずれるかもしれませんが、幼児期にどのような習い事をさせれば、前頭前野を鍛えることにつながるでしょうか。

続きはまた次回!

 

<続く>

 

 


 

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