<前回の続き>
(「子供向けの英語教育について」の過去記事一覧はこちら。)
本校では、開校以来、主に「大人」を対象として英語を指導してきました。
今年からは「小学生」「中学生」「高校生」も指導していますが、今も大多数は「大人」です。
大人に英語を教えていて、「子供の頃から、こういう能力が鍛えられていれば、もっと英語を身につけていくのが楽だろうに」と思えることがあります。
その中の一つに、前回ご紹介した「自分の考えを、自分の言葉で適切に人に伝える能力」というものがあります。
「自分の考えを人に伝える」ということが、「母国語」つまり「日本語」で上手くできなかったとしたならば、「外国語」ではもっとできないことでしょう。
今回は、「自分の考えを人に伝える」のが上手になるために、子供の頃からやるべきことについてご紹介します。
<アメブロからの続きはここから>
「自分の考えを人に伝える」ということが上手になるには、当たり前ですが、そういう練習をすれば良いのです。
自分の考えを人に伝える方法としては、
1. 口頭で伝える。
2. 文書で伝える。
の2通りが考えられますね。
このうち、「1. 口頭で伝える」については、目の前に「誰か」がいないと少々難しいでしょう。
しかし「2. 文書で伝える」ということに関しては、目の前に誰もいなくても行うことが可能です。
ということは、「自分1人だけで実行できること」としては、「文をたくさん書く」ということが練習としては好ましいということになります。
「文をたくさん書く」というのは、例えば、「本を読んで、その要約を書いてみる」とか、「映画やテレビを見て、その内容を書く」とか、あるいは「今日の出来事を書く」とか、色々な方法があります。
できれば「文章力のある誰か」がそれを読んで添削することができれば良いのですが、なかなか添削してくれる人を見つけるのは容易ではありません。
しかし、たとえ誰かに添削してもらわなくても、「人が読んで分かりやすい文章」を書くように心懸けることが大切です。
そして、「文を書く」というアウトプットの行為を繰り返し練習するためには、「文をたくさん読む」というインプットの行為も重要になります。
「文を読む(インプット)」と「文を書く(アウトプット)」の両方をたくさん練習していくと、「自分の考えを人に伝える」ということが少しずつ上手になります。
しかし、こういった練習を一切せずに大人になった人は、大人であるにもかかわらず、自分の考えを人に伝えることが苦手です。
正しい日本語で、自分の言いたいことをきちんと相手に伝える。
これが上手になれば、「伝える」だけでなく、「理解する」ということも上手になります。
英文法を理解するためには、文法書に書かれていることを「理解」する必要があります。
「理解」は「インプットの行為」ですが、「自分の考えを人に伝える」のが上手な人、つまりは「アウトプット」が上手な人は、「理解」するのも上手です。
大人に英語を教えていて、「理解が弱いな」と感じる人は、たいてい「自分の考えを人に伝える」ということが苦手です。
どうらや、そういう人には、「文を読む」とか「文を書く」といった練習をあまりしないで生きてきたという共通点が見られるようです。
もしも「文を読む」とか「文を書く」ということを子供の頃からやっておけば、きっともっと楽に英語を学べたはずなのに。
ということは、大人になってから英語などをスムーズに学んでいけるようにするには、子供の頃から「文をたくさん書く」という練習をさせると良い、ということです。
小学5年生よりも前の時点で英語を学ばせようとするならば、「日本語で文を書く」というトレーニングをさせた方がよっぽど大人になってから役に立つだろうと思います。
<続く>
本校では、文法の理解のために「日本語で文を書く」という練習も行っています。
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