世の中には、いわゆる「頭が良い人」がいます。
その一方で、「頭が良い」とは言えない人もいます。
どうしてこのような違いが生まれるのでしょうか?
親から受け継いだものが原因でしょうか?
生まれつき頭が良い人は、何もしなくてもずっと生涯、頭が良いのでしょうか?
逆に、生まれつき頭が良くない人は、生涯、何をしたって頭が良くないままなのでしょうか?
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このブログをお読みのあなたは、自分のことを「頭が良い」と思いますか?
誰かに言うのではなく、自分自身に対して答えを言ってみてください。
「うん、頭が良い方だな」と思いますか?
それとも、「いや、どちらかと言えば頭は良くない方だ」と思いますか?
謙遜(けんそん)をせず、自分のことを正当に、かつ客観的に評価することは難しいことです。
ですが、自分のことを「頭が良い」と思った人は、おそらく、「頭が良くなるようなこと」を日頃からやっているのではないでしょうか?
逆に、自分のことを「頭が良い」と思えなかった人は、「頭が良くなるようなこと」を日頃からやっていない、ということはありませんでしょうか?
このことは、まるで「筋肉で引き締まった身体をしているかどうか」という質問に似ています。
自分の身体を「筋肉で引き締まっている」と思う人は、きっと、「筋肉で引き締まるようなこと」を日頃からやっているのです。
逆に自分の身体を「筋肉で引き締まっている」と思っていない人は、「筋肉で引き締まるようなこと」を日頃からやっていない、と言えます。
「筋肉」というものは、「筋肉繊維」でできています。
筋肉繊維を太くするためには、「1. 栄養素であるプロテイン(タンパク質)を摂取する」のと「2. 筋肉に負荷をかけながら伸縮運動を行う」という2つが必要です。
親からの遺伝に関係なく(あるいは少しは関係あるかもしれませんが)、「自分の身体を筋肉で引き締まったものにしよう」という意志を持ち、上記の2つを「実践」した人は、たいてい誰でも筋肉で引き締まった身体を手に入れることでしょう。
身体さえ健康ならば、おそらくかなりの高齢になったとしても筋肉を鍛えていくことができますね。
そして、そういうことを日頃からやり続けている人が、自分の身体を見て「筋肉で引き締まっているな」と感じたとしても、それは不思議ではありません。
謙遜でも何でもなく、「そういうこと」を日頃から実践しているのですから、人から見ても、あるいは自分から見ても、「筋肉で引き締まっている」ように見えるのは当たり前のことです。
では、「頭の良さ」はどうでしょうか?
頭が良いというのは、「脳の働きが良い」ということです。
たくさんのことを「記憶」したり、複雑な事柄について「思考」したり、新しいものを「創造」したりすることができる人は、一般に「頭が良い」と言われます。
そうしたことができるようになるには、「頭の働き」を良くする必要があります。
「頭」というのは「脳」のことですが、脳というのは「神経細胞のネットワーク」でできています。
つまり「神経細胞のネットワーク」を鍛えていけば、頭が良くなるということになります。
では、「神経細胞のネットワーク」はどのように鍛えれば良いのでしょうか?
それは、筋肉と良く似ています。
神経細胞のネットワークを鍛えるには、「1. 神経細胞の栄養素となるブドウ糖(糖質)を摂取する」のと「2. 脳に負荷をかけながら、何かを記憶したり、何かを深く考えたり、何かを創造したりする」という2つが必要です。
こうしたことを日頃から繰り返していれば、それをしていなかった頃よりも「頭の働き」が良くなります。
そういう人が、自分のことを「最近、頭が良くなってきた」と感じたとしても不思議ではありません。
事実、脳を構成する「神経細胞」を観察してみると、実際に変化が起こることが確認できるようです。
神経細胞には「軸索」という「線」が生えていて、それが別の神経細胞に結合することでネットワークを構成していきます。
頭を使おうとすると、その部位の神経細胞の「軸索」が反応し、電流を流すようになります。
そして、何度も繰り返し同じ事を頭の中で思い出したり、考えたりしているうちに、「軸索」そのものが太くなります。
「軸索」が太くなれば、その分、電流も流れやすくなります。
また、「軸索の先っぽ」が別の神経細胞に触れる部分のことを「シナプス」と呼びますが、この「シナプス」の部分での「結合」もだんだんと強まります。
このような変化は、神経細胞さえ健康であれば、何歳になっても起こると言われています。
しかし、この変化は、「自分で頭を使おう」としなければ起こりません。
逆に言えば、「自分で頭を使おう」とすれば、そういった変化が、何歳であろうと、実際に自分の頭の中で起こるということです。
「自分の頭を良くする」のは、自分自身の「意識」です。
生まれ持った能力だけに依存し、甘え、そのまま受け入れてしまっては、自分の頭は鍛えられません。
それはまるで、「自分の親は筋肉で引き締まった身体をしていないから、自分も身体を筋肉で引き締めるのは無理だ」と言って諦めてしまうのと同じ事です。
親は親、自分は自分。
「身体」だって「頭」だって、自分さえその気になれば鍛えていくことができるのです。
何かのせいにして何もしない人はそこまでです。
自分のことを「頭が良い」と言える人になるために、「自分も頭が良くなれる」と信じて行動してみませんか?
やり続ければ、筋肉だって頭だって、必ず強く鍛えられていくはずですから。
<おしまい>