今日は暑い一日でしたね。
日差しが強くなると、女性は「紫外線」が気になるという人も多いのではないでしょうか。
「紫外線」というのは一体何でしょうか?
紫外線というのは「可視光線(目に見える光)」の仲間でありながら、「目に見えないもの」なのです。
可視光線は、一般に、「赤・橙・黄・緑・青・藍・紫」の7色とされています。
子供の頃、「せき・とう・おう・りょく・せい・らん・し」と覚えませんでしたでしょうか?
光には「波長」というものがあり、この波長の長さが変わることで、見える「色」も変わってくるのです。
上記の7色のうち、波長が一番長いのは「赤い色」です。
例えば、光の波長を変えることのできる装置を使って「赤い色」の光をまず出すとします。
光を出したまま、波長を少し短くすると、色が「橙色(オレンジ色)」に変わります。
さらに波長を短くすると「黄色」になり、さらに波長を短くすると、「緑→青→藍→紫」というように色が変わっていくのです。
で、「紫」の波長が一番短いのですが、この紫よりも波長を短くしてしまうと、今度はもう人の目では見えなくなってしまいます。
しかし、光を出す装置からは、相変わらず何かしらのものが出ています。
「紫」よりも波長が短く、目には見えなくなったもの、それが「紫外線」ということです。
紫外線よりもさらに波長を短くしていくと、「X線」や「γ(ガンマ)線」などになります。
「紫外線」のことを英語では「ultraviolet rays」と呼びます。
「violet」は「スミレの花」という意味の言葉ですが、「すみれ色」の意味でもあります。
「ultra」というのは、「ウルトラマン」のような意味で、「~を超えた」という意味です。
つまり「ultra+violet」で「すみれ色(紫色)を超えた」という意味で、これが「紫外線」という意味になるのです。
では、「赤外線」というのはどういうものでしょうか?
これは紫外線とは逆で、また光の波長を徐々に長くしていきます。
「紫外線」は目に見えませんが、波長が長くなれば、「紫色」の光が見えるようになり、徐々に波長を長くしていくと、今度は上記の順番とは逆の色が見えるようになります。
そして、波長が一番長くなったら「赤い色」になるわけですが、それよりもさらに波長を長くすると、また、人の目には見えなくなります。
見えなくなっても何かしらが装置から出ているのですが、これが「赤外線」というものです。
「赤い色」の領域の外にあるから「赤外線」。
では、「紫外線」が「ultraviolet」だったので、「赤外線」も「ultrared」となるのでしょうか?
実はそうではありません。
「赤外線」は「infra」という言葉がついて「infrared」となります。
「infra」は、「ultra」とは逆で「~を下回って」とか「~より下の」という意味の言葉なのです。
よく、「インフラ」という言葉がありますが、あれは「電気」「水道」「ガス」など、生活する上で欠かせない「生活基盤となる設備」のことを指します。
「インフラ」というのは、英語の「infrastructure」という言葉の頭の部分だけを取った和製英語です。
「infrastructure」というのは、「下にある構造」つまりは「下から支える構造」のことですね。
「赤外線」の意味の「infrared」は、「紫を超えた紫外線」とは逆で、「赤を下回った赤」ということになるのです。
紫外線も赤外線も、日本語では「外」という言葉を使うのに、英語では「ultra(超えた)」と「infra(下回った)」というように区別するのですね。
こういう日本語と英語の違いというのも面白いものですね。
<おしまい>
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