「難しい」ことをやりながら、それを「つまらない」ではなく「楽しい」と感じるにはどうしたら良いでしょう?

前回は、ありきたりな表現ですが、結局は「自分を信じる」ということが、必要なのではないかと書きました。

(これまでに記事一覧はこちら。)

「自分を信じる」ということによって、「今は難しく感じられること(=自分の意のままにコントロールできないこと)」であっても、未来においては「より易しく感じられる(=自分のコントロールが少しずつできるようになる)」と思うことができます。

自分を信じられるからこそ、「今は難しい→未来では克服できる」と思えるのであり、そう想像することができるならば「難しい=楽しい」となるのです。

よく少年漫画で、主人公がかつてないほどの強敵と出会った時に、「くやしいけど、嬉しい」とか「今は勝てないけど、ワクワクする」とか、そういう言葉を口にしますね。

あれは、「いつかは目の前の強敵すらも超えることができる!」と自分のことを信じているからです。

では、「自分を信じる」ということをすれば良いのですが、そもそも自分に自信のある人なら簡単なことでも、自分に自信がなかなか持てない人には大変なことです。

私の教室に通う生徒たちの中にも、「自分に自信が持てない」という人はたくさんいます。

例えば、もともと「歌が苦手」というような人は、たいてい「発音」や「音読」も苦手です。

そういう人に「自信を持て!」とただ言ったくらいでは、自信など持てるはずもありません。

人が自分のことを信じられるようになるには、何かしらの「根拠」が必要となります。

教える側の立場から言わせると「あなたにも必ずできるようになる」と言い切れるのですが、肝心の本人が「私には無理だ」と思ってしまっては、できるようになるはずのこともできるようにはなりません。

そして、「自分には無理だ」という気持ちが続くのであれば、「難しい」と感じていることが「楽しい」ではなく「つまらない」となってしまうことでしょう。

ではどうすれば、その人は「自分でもできるようになる」と思うことができるでしょうか。

私がよく生徒に言うのは、次のセリフです。

『同じ人間なんだから、必ずできる!』

人が何かに取り組んで、「難しい」と思うことに挑戦する場合、多くは「史上初」のようなことではなく、既に他の人が「既に克服していること」のはずです。

前人未踏だとか、史上初だとか、そういうレベルの話をしているのではないのです。

例えば、英語の発音なんかは、英語圏のネイティブと同じような発音になるのは「絶対に無理」と思う人は多いかもしれませんが、決してそんなことはありません。

「同じ人間」なのだから、必ず同じ音が出せるはず。

「人間に出せないような音を出せ」と言っているわけではありません。

「人間ならば出せるはずの音を出せるようにしよう」と言っているのです。

「同じ人間なのだから、あの人にできて、自分にできないはずがない」と考えてみると、「自分にできない理由」の方が見つかりにくいのではないでしょうか。

次回、私自身が「難しい」を「楽しい」に変えた実例をご紹介します。

私だって人間、「難しい」を「つまらない」としてしか受け止められないことだってあったのですよ。

どうぞお楽しみに!

<続く>

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