人間なら誰でも「心の健康」を求めるものだろうと思います。
「心が病んでいる方が良い」と思う人は、う~ん、稀でしょうね。
「心の健康」を損なった状態の1つに、「イライラ」というものがあります。
人は、「イライラ」している時は、自分自身を消耗させてしまいます。
ふと我にかえって、「イライラ」している自分に対してさらに「イライラ」したりすることもあるかもしれません。
人はどういう時に「イライラ」するのでしょうか?
・エレベータがなかなか来ない時にイライラ。
・渋滞にはまって車が進まない時にイライラ。
・何度伝えても理解してくれない相手にイライラ。
・何度伝えても変わろうとしてくれない相手にイライラ。
・細かな字で書かれた文章が読みづらくてイライラ。
・禁煙席なのに喫煙席からのタバコの煙が漂ってきてイライラ。
・しつこい迷惑メールにイライラ。
などなど。
他にもいろいろあるでしょうけれど、どれにも共通しているのは、「こうなって欲しい」という自分の願望が最初にある、ということです。
ところが、「こうなって欲しい」という自分の願望に対して、「現実にはそうなっていない」というギャップがあるところにイライラが生じるわけです。
つまり、「イライラ」というものは、「自分の願望」と「願望とは異なる現実」の両方が揃った時に発生すると言えます。
そうすると、「イライラ」を解消する方法は2つ。
1. 「自分の願望」のレベルを下げる。
2. 「現実」の方を自分の願望通りに変える。
このどちらか、あるいは両方をやってみて、「現実が、自分の願望を叶えた状態」にすることができれば、「イライラ」は解消するはずです。
しかし、たぶん「2」の方が「1」よりも難しいと言えるでしょう。
「現実」を変えるというのは、そもそも易しいことではありません。
なかなか来ないエレベータを自分の力で早く来させるのは困難です。
喫煙席から漂ってくる煙を自分の力で、こちらに来ないようにさせるのも困難です。
つまり「イライラさせる現実」の方を変えるのは、多くの場合、至難の業ということです。
そこで、イライラを解消するには、まずは「1」の方を実践することです。
「イライラ」が起きるということは、最初に「自分の願望」があるわけですから、そもそもその願望自体が「無理な注文」となっているのではないか、自問してみるわけです。
「エレベータがなかなか来ない」と言っても、エレベータとは本来そういうものではないか?
「渋滞にはまってなかなか進まない」と言っても、その時間帯に、その道ならば、本来そういうものではないか?
「何度伝えても変わろうとしてくれない相手」がいたとしても、本来、人というのはそういうものではないか?
自分の置かれた環境が、自分の思いのままにならないとしても、人生というものは、本来そういうものではないか?
「イライラ」の原因は、「自分の外」にあるのではなくて、もしかしたら、強い願望を持つ「自分自身の中」にあるのかもしれません。
自分のものの見方が変われば、あるいは自分の考え方が変われば、あっけない程カンタンにイライラは軽減されます。
私(久末)もここ最近、時々「イライラ」を感じることがあります。
そういう時は、どうも「自分の中の願望」が飛び出して来てしまっているのだろうと思います。
もちろん、人間誰だって疲れている時や弱っている時は「自分の願望」を強くしてしまうものです。
弱っているから願望が強くなってしまい、願望が強いからイライラも大きくなる、という悪循環すら発生します。
自分の中に「イライラ」を見つけた時には、自分自身が弱っている可能性があると考えて、少し、自分に優しくしてあげると良いかもしれませんね。
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