<前回の続き>
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前回は「考える人」になるための練習方法として、「why」という言葉を使うと良いですよ、ということを書きました。
「why」というのは、何かしらの問題点を認識した後で、その「原因」を広く、深く、探(さぐ)っていく時に使うことができます。
原因を「広く」探っていくということは、すなわち、思考の際の「観点の数を増やす」ということにつながります。
また、原因を「深く」探っていくということは、思考の「深さを掘り下げる」ということにつながります。
思考の「広さ」と「深さ」を掛け合わせていくことで、思考の「質」というものが高まります。
そして、「どんどんできるようになる人」ほど、この「考える際の質」が高いと言えそうです。
さて、思考の質を高める練習として、「why」を使って広く掘り下げたら、今度は「how」の出番です。
「how」という疑問詞は、他の言葉(形容詞や副詞)とくっつくと「どれくらい」という意味となります。
例えば、「how many」なら「どれくらいたくさん」という意味になり、「how often」なら「どれくらい頻繁に」という意味になる、という具合です。
ところが「how」は単独で使われることもあり、その場合には「どうやって」や「どうすれば」という意味になります。
つまり「方法」を探る際にこの言葉が使われるのです。
「why」は「原因」を探っていくために使われますが、「why」によって、原因が十分広く、深く掘り下げられたら、今度は、その「why」の答え1つ1つに対して、「how」を使って「方法」を尋ねていきます。
「how」という言葉によって作られた疑問文もまた、「why」と同じで、答えは「1つ」ではありません。
例えば、「なぜ彼は、これほどたくさんミスをするのだろう?」という疑問があったとします。
これに対し、いきなり「how(どうやって/どうすれば)」と尋ねるのはいけません。
「彼は、どうすれば、これほどたくさんのミスをしなくなるだろう?」
これをいきなり考える前に、やはり、「why」を使って原因を広く、深く掘り下げておかなくてはなりません。
十分に広く、深く「原因」を掘り下げたのならば、今度は、その一番深いところから、1つずつ「how」と尋ねていくと、より充実した答えが得られます。
つまり、「how」を考えていく時には、常に「why」とリンクしていた方が良いということです。
次回、もう少し「how」について考えてみましょう。
<つづく>
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