もしも全く知らない外国語を学ぶとしたら、ということを考えることは、「英語」をどのように学ぶべきかを考える上でたくさんのヒントを私達に与えてくれるように思います。
前回は、「文法」に関して述べましたが、今回は、文法学習をどのように進めていくべきかを考えてみましょう。
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仮に、ロシア語を学ぼうとしたとします。
ロシア語の「単語」を覚え始め、1つ1つの単語の「スペル」と「発音の仕方」を同時に学習しているとしましょう。
単語は、そのままでは使えません。
「文」という形にして相手に伝えることができるようにならなくてはなりません。
そこで「単語の形」を変え、適切な「順番」で並べていくための「ルール」を知り、理解する必要があります。
「単語の形と並べ順」のルールのことを「文法」と言います。
ロシア語にも文法があります。
文法を学ぶ上で大事なこととして、まず「品詞を知る」ということと「文の要素を知る」ということの2つが挙げられます。
「品詞」というのは、英語で言うなら「名詞」「代名詞」「動詞」「形容詞」「副詞」「前置詞」「接続詞」「間投詞」と呼ばれる分類のことです。
また、「文の要素」というのは、英語ならば「主語」「述語」「目的語」「補語」「修飾語」といった分類のことです。
「品詞」と「文の要素」の関連を知ると、単語をどのような形にすれば良いか、あるいは単語をどのような順番で並べていけば良いかということが理解しやすくなります。
「品詞」や「文の要素」というのは、言語によって微妙に異なるところがありますが、多くの言語で「共通」しているところもあります。
文法学習を進めながら、意識的に「品詞」や「文の要素」との関連づけをしていくと良いでしょう。
文法項目の数が、仮に全部で「200個」だったとしたら、それぞれ1つ1つについて、「品詞」や「文の要素」との関連づけをしていくのです。
文法というのは、1つの項目だけで成り立っているのではなく、複数の項目が関わり合ってできているのです。
それらの複数の文法項目を頭の中で1つ1つマッピングしながら、少しずつ「文法全体」を捉えるようにしていくと良いでしょう。
絶対にやってはいけないのは、文法をそのまま「覚える」ということです。
文法は「法則」ですから、覚える前に、まずは「理解する」ということがとても重要です。
このことを見誤り、「文法を覚えよう」としている人は、いつまでもその言語の文の成り立ちを理解することができません。
「単語は覚える」でも良いかもしれませんが、「文法は覚える」のではなく「理解する」ものなのです。
<つづく>