<前回の続き>
(「心の健康を損なわないために」の記事一覧はこちら。)
心の健康を損なってしまう人によく見られるのが、何事にも手を抜かず、細かいところまで気をつかってしまうという性質です。
この性質は、おそらく程度の差はあれ、誰でも持っているものだろうと思います。
ところが、この性質があまりに強く出てしまい、何をやるにも必要以上に注意深くなってしまうと、それがストレスとなって心の健康を損なってしまいかねません。
だから、精神科の医者や周囲の人達は、心の健康を損なった人に対して、「もっと気楽にやろう」と助言をします。
「もっと気楽にやろう」というのは、そのこと自体、とても良いことだと思います。
ですが、「気楽にやる」ということを実践する際には、注意も必要です。
まわりの人から「もっと気楽にやろう」と言われることが多い人は、「気楽にやる」ということがそもそも得意ではないから、そう言われてしまうのです。
「気楽にやる」のが得意ではない人が、いきなり「気楽にやろう」としてしまうと、「気楽にやる」を通り越して、「不注意」や「手抜き」となってしまう可能性があります。
その結果、思わぬミスを犯してしまったり、あるいは、まわりの人からの信用を失ってしまったりすることもあります。
そして、一度そういう痛い目にあってしまうと、再び、「気楽にやることなんてできない」と考えてしまい、元々の性質がさらに強く出て、ますます手が抜けず、注意深い人になってしまいます。
「気楽にやる」ということができるためには、「気を抜いて良いところとそうでないところを見極める」ということが大切です。
「気楽にやる」というのが苦手な人は、つまりは、その見極めが苦手だということです。
だから、まずやるべきは、「何でもかんでも気楽にやろう」ではなく、「気楽にやっても良いところはどこだろう?」というように、気楽にやれるポイントを探すことです。
では、気楽にやれるポイントを探し、気を抜いて良いところとそうでないところを見極めるには、何をすべきでしょうか?
次回、この辺りをもう少し掘り下げて考えてみましょう。
<つづく>
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