<前回の続き>
前回、音読テキストには「1つ1つの単文の集まりではなく、全体が1つのストーリーになっているものが良い」と書きました。
2つ、理由があります。
1つ目の理由は、「ストーリー」になっている方が「場面」をイメージしやすいからです。
なんの脈絡もない「単文」が連なっていると、いちいち、その単文ごとに「場面」や「背景」や「状況」などを個別に思い浮かべなくてはなりません。
ところが、「ストーリー」になっていれば、一度「場面」などのイメージを浮かべるだけで読み進めていくことができます。
これは次回以降で近いうちに書きますが、音読や暗唱は、単に「音」を出すだけでなく、自分の頭の中で「イメージ」を浮かべなくてはなりません。
単文の羅列では、この「イメージ化」という作業が、ストーリーになっているものよりも、よけいにエネルギーを消耗したり、あるいはイメージそのものが曖昧となってしまいます。
ストーリーの場合は、それが容易となる、ということです。
そして2つ目の理由は、1の理由によって、「リズミカル」に音読していくこと可能になります。
イメージ化をしていくということがスムーズに行けば、それだけ音読する際の「リズム」も良くなります。
音読の時に、1つ1つの文でつっかかって読んでしまうと、頭の中に「英語の川の流れ」がなかなか生まれません。
音読や暗唱は「スムーズ」に、かつ「リズミカル」に進めていくと、その効果が倍増されます。
以上の理由により、音読用テキストを選ぶ際は、「1つ1つの単文の集まりではなく、全体が1つのストーリーになっているもの」を選ぶと良いでしょう。
さて、次回は、音読用テキストを選ぶ際のもう1つのポイント、「難易度」について考えてみましょう。
ではまた!
<続く>